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大学入試の完全ガイド – 学校推薦型選抜・総合型選抜の違いを徹底解説!
受験・進路の基礎知識

2025.02.03

2025.02.06

大学入試の完全ガイド – 学校推薦型選抜・総合型選抜の違いを徹底解説!

大学入試制度の多様化が進む中、推薦入試は多くの高校生にとって重要な進路選択の機会となっています。

従来の「推薦入試」と「AO入試」は、それぞれ「学校推薦型選抜」「総合型選抜」という名称に変更され、その選考方法や特徴も年々進化しています。

特に近年は、単なる学力試験だけでなく、高校時代の様々な活動や経験、個性や意欲を多面的に評価する入試方式として注目を集めています。

一方で、出願時期や試験内容、専願制の有無など、一般入試とは異なる特徴があり、慎重な検討が必要です。

この記事では、大学入試の制度について理解を深め、自分に合った受験方式を選択できるよう、基本的な仕組みから実践的な対策まで、わかりやすく解説していきます。

大学入試の基礎知識

まずは、大学入試の仕組みを解説します。

選抜方法の種類とおおまかな選考スケジュール

大学入試には、大きく分けると3種類の選抜方法があります。

大学入試 選抜方法の種類

なお、2021年1月から、「センター試験」に代わって「大学入学共通テスト(以降、共通テスト)」が始まり、それぞれの選抜方法の名前も変わりました。

選考スケジュールは大学によって異なりますが、主な大学では以下のような日程で実施されています。

出願選考合格発表
総合型選抜9月〜10月頃11月
学校推薦型選抜11月〜10月〜11月頃12月
一般選抜私立:1月上旬〜
国公立:1月下旬〜
私立:1月下旬〜
国公立:2月中旬(前期)3月中旬(後期)
私立:2月〜
国公立:3月

大学入試の種類と特徴

大学入試には、大きく分けると3種類の選抜方法があります。ここでは、広く知られている一般選抜を除く「学校推薦型選抜」と「総合型選抜」の2種類について詳しく解説していきます。

学校推薦型選抜(旧・推薦入試)とは

学校推薦型選抜は、高校が推薦する生徒を大学が選抜する入試形式で、高校内で成績が優秀な生徒や、模範的な活動をしてきた生徒が推薦されることが多いです。

学校推薦型選抜には、「指定校推薦」と「公募推薦」、「特別推薦(公募制)」の3種類があります。3種類の選抜方法の詳細は、後ほど詳しく解説します。

総合型選抜(旧:AO入試)とは

総合型選抜は、生徒の個性や適性、課外活動の実績、将来の目標などを、各大学が独自の基準で評価する入試形式です。

評価項目には、志望理由書や活動報告書、小論文、面接などがあり、これらに加えて学力検査を行う大学もあります。

学校推薦型選抜と総合型選抜の違い

学校推薦型選抜とは、高校から推薦された生徒が出願する入試方法です。高校での成績や出席率、部活動や委員会での活動などが主な評価基準になります。

一方、総合型選抜の場合は高校からの推薦は不要で、受験生自身の能力や適性などが総合的に評価されます。また、大学や学部によっては、課題や作品の提出を求められる場合があるのが特徴です。

一般選抜との主な違い

一般選抜との主な違いは、評価する項目にあります。推薦入試では、高校生活での成績や活動、本人の適性や志望理由などの評価で選抜されるのに対し、一般選抜では学力検査の結果を評価します。学力検査以外に面接が実施されるケースもありますが、多くは学力検査がメインです。

国公立と私立の選抜方法の違い

国公立大学では、私立大学と比較すると学校推薦型選抜の枠が少ないという特徴があります。また、総合型選抜で共通テストの結果が評価に含まれる場合もあります。

学校推薦型選抜(旧:推薦入試)の種類と特徴

学校推薦型選抜には、指定校推薦、公募推薦、特別推薦の3種類があります。それぞれの主な特徴と対策のポイントを紹介します。

学校推薦型選抜(旧:推薦入試)の種類と特徴

指定校推薦の特徴と対策のポイント

指定校推薦は、大学が特定の高校を指定し、その高校から推薦された生徒のみが応募できる学校推薦型選抜です。

高校ごとに人数の枠が指定されており、その人数を上限として、希望者の中から高校が選考して推薦します。指定校推薦は、他の推薦の形式と比較すると合格の可能性が高いのが特徴です。

選考基準には、高校での成績のほか、出席率や学校生活、委員会活動、部活動の実績なども含まれます。そのため、1年生のうちから成績上位を維持し、学校の活動に積極的に参加すると有利になります。

公募推薦の特徴と対策のポイント

公募推薦は、高校の指定のない学校推薦型選抜です。そのため、どの高校からでも推薦することができますが、指定校推薦と比較すると倍率が高くなる傾向があります。

公募推薦で出願するためには、大学が設定している成績などの条件を満たしている必要があります。

また、学校での活動実績や資格の有無などのほか、小論文や面接が重視されることも多いので、早い段階から対策を始めておくと良いでしょう。

特別推薦の種類(スポーツ・文化活動など)

特別推薦は、スポーツや文化活動で優れた実績を持つ生徒を対象にした選抜方式です。

スポーツの場合は大会での成績、文化活動の場合は資格や検定、活動の成果などの実績で選考されることが多く、学業の成績は評価の対象にならないこともあります。

【注意】学校推薦型選抜は専願制の場合が多い

学校推薦型選抜入試は、専願制の場合が多いです。専願制とは、一つの大学のみに出願し、合格したら必ず入学するという制度です。

そのため、たとえば第二希望の大学に学校型選抜入試で合格した上で、第一希望の大学を一般選抜で受験することはできません。

希望の大学が専願制を採用している場合は、後悔することがないよう、進路についてよく考えたうえで出願しましょう。

学校推薦型選抜の選び方

学校推薦型選抜の方式は、大きく分けると3種類あり、大学によって条件や求められるものが異なります。そこで、推薦入試を選ぶ際の具体的なポイントを紹介します。

学校推薦型選抜の選び方

自分に合った推薦方式の見つけ方

希望の大学に合格して目指す道に進むためには、自分の成績や得意分野を考慮し、合格可能性の高い方式を選ぶことが重要です。

たとえば、指定校推薦の場合は推薦される人数に上限があるため、選ばれる可能性があるかどうかを考慮する必要があります。

公募推薦の場合は、高校の成績が重視されるか、学力検査や小論文があるかなど選考内容を調べ、自分の得意分野と合っているか、自分が選抜されやすいかを検討しましょう。

評定平均値と学習成績の状況の確認

推薦入試では、ほとんどの場合、高校での評定平均値が基準を満たしていることが出願の条件になっています。推薦入試を検討するのであれば、まずは自分が当てはまっているかどうかを確認しましょう。

なお、評定平均値は高校1年生からの成績が対象になるため、推薦入試を目指す生徒は早い段階から良い成績を維持できるよう努力しています。

授業態度や課題への取り組み方も評価されるので、意識して日常生活を送ることが重要です。

出願時期と受験スケジュール

大学入試は、方式によって出願や試験の時期が異なります。早いと夏頃から始まるので、推薦入試を検討する場合は要項が公開されたらすぐに確認し、志望校に合わせて計画を立てましょう。

併願・専願の選択について

推薦入試では、大学によって、併願可能な場合と専願の場合があります。

併願可能な大学では、推薦入試で合格していても、他の大学を受験することができます。

一方、専願の場合は、その大学の推薦入試のみに出願し、合格したら必ず進学するのが前提です。多くの大学が専願を条件にしています。

学校推薦型選抜の準備と対策

推薦入試に合格するためには、事前の準備と対策が重要です。

共通テスト対策は必要?

推薦入試に出願する場合も、共通テスト対策は必要です。

国公立大学や一部の私立大学では、共通テストの成績が推薦入試の評価基準に含まれています。

また、多くの私立大学が一般選抜に共通テスト利用入試を取り入れているため、共通テストで高得点を取れば第一志望校合格の可能性が高まります。

推薦入試に合格できなかった場合の備えとしても、共通テスト対策は進めておきましょう。

面接・小論文対策のポイント

推薦入試の面接では、自分の考えを瞬時に整理し、相手に分かりやすく伝える必要があります。小論文では、大学が求めるテーマに対して自分の意見を論理的に展開する力が必要です。

どちらも対策をしたかどうかで出来栄えが大きく変わるので、塾の特別講座などを利用してしっかり準備しておくことをおすすめします。

学校推薦型選抜について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:学校推薦型選抜とは?指定校・公募制の違いから対策のポイントまで徹底解説

総合型選抜の種類と特徴

学校推薦型選抜と総合型選抜は異なる入試形式ですが、実は試験の内容には共通するものが多くあります。

ここでは、総合型選抜の種類について詳しく解説していきます。

総合型選抜の試験方式は以下の5つです。

申し込む前に知っておきたい

総合型選抜の選考方法

  1. 書類選考
    出願者が提出する書類(志望理由書、自己推薦書、活動報告書など)を基に、初期選考が行われます。書類の内容が評価され、次のステップに進むかどうかが決まります。
  2. 面接
    個別面接や集団面接が行われ、受験生の人間性や意欲が評価されます。面接は複数回行われることもあります。
  3. 小論文
    指定されたテーマに基づいて、自分の意見や考えをまとめる課題が出されます。これにより、思考力や表現力が評価されます。
  4. プレゼンテーション
    自分の考えや研究を発表する機会が与えられ、コミュニケーション能力や論理的思考が試されます。
  5. 実技試験
    特定の学部や学科においては、実技試験が課されることもあります。これは、専門的な技能や知識を評価するためのものです。
  6. グループディスカッション
    他の受験生と共にテーマについて議論し、協調性やリーダーシップを評価されます。

これらの試験方式は大学によって異なるため、具体的な内容や評価基準は各大学のアドミッションポリシーに基づいて設定されています。

受験生は、志望する大学の要項をよく確認し、対策を立てる必要があります。

上記の試験方式の中からいくつか組み合わせて選抜が行われる総合型選抜入試ですが、大きく分けると選抜型、対話型、実技・体験型の3種類に分類できます。

総合型選抜の種類と特徴

選抜型の特徴

選抜型は、受験生が特定の課題やテーマに基づいて自分の考えを示す形式です。この方式では主に以下の試験が実施され、受験生の知識や思考力を重視する傾向があります。

  • 小論文:指定されたテーマに対する論理的な思考や表現力を評価します。
  • プレゼンテーション:自分の考えを他者に伝える能力が試されます。
対策のポイント

選抜型の総合型選抜では、書類審査と面接に加え、小論文や共通テスト、学力試験の結果が評価の対象になることもあります。

出願書類には、自己推薦書や志望理由書などがあり、特に志望理由書では、受験する大学について深く理解し、大学で何をしたいのかを明確にしておくことが必要です。

早めに準備を始め、下書きしたものを学校や塾で添削してもらって完成させることをおすすめします。

対話型の特徴

対話型は、面接やグループディスカッションを通じて受験生のコミュニケーション能力や人間性を評価する方式です。

具体的には以下のような形式で行われ、受験生の対人スキルやチームワークが重視されます。

  • 個別面接: 受験生が自分の意見や経験を直接伝える機会が与えられます。
  • グループディスカッション: 他の受験生と共にテーマについて議論し、協調性やリーダーシップを評価されます。
対策のポイント

対話型は、主に面接によって評価される選抜方法です。

面接では、志望動機や高校生活についての質問に加え、出願した学部の専門分野などについての意見を求められることがあるため、瞬時に考え、論理的に整理して話せるようにしておくことが重要です。

面接練習を繰り返し行い、堂々と話せるように訓練しておきましょう。

実技・体験型の特徴

実技・体験型の総合型選抜は、音楽や美術、スポーツの分野で実施されることの多い形式です。実際の演奏や作品、パフォーマンスが評価の対象になります。

一般的な学部では、体験授業とそのレポートや事前課題などで選抜される場合もあります。

実技・体験型の総合型選抜は、スポーツや音楽、美術などの分野だけでなく、一般的な学部でも実施されています。

対策のポイント

1〜2年生のうちにコンクールや試合で実績を作っておきましょう。また、独学での対策はかなり難しいため、専門の塾に通って対策するのがおすすめです。

詳しい解説は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:総合型選抜(旧AO入試)とはどんな入試制度? 実施時期や内容・学校推薦型選抜との違いを徹底解説

学校推薦型選抜・総合型選抜入試対策におすすめの塾

学校推薦型選抜・総合型選抜を受験する場合、専門の塾で対策するのもおすすめです。ここでは、総合型選抜の対策におすすめの塾を厳選して3つ紹介します。

学校推薦型選抜で対策する内容も共通する点が多いので、学校推薦型選抜を受験する方にもおすすめです。

1.Loohcs志塾(ルークス)

Loohcs志塾は、総合型選抜や学校推薦型選抜に特化した塾で、たとえば慶應義塾大学のFIT入試で70名の合格実績を持っています。それぞれの大学に合わせた志望理由書や小論文などの添削指導を徹底的に行う塾です。

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2.総合型選抜専門塾AOI

AOIは、総合型選抜の専門塾です。総合型選抜においては圧倒的な強さを持ち、2024年の総合型選抜合格率は97.7%でした。総合型選抜を見据えた課外活動についても、PDCAを回しながら徹底的にサポートしてもらえます。

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3.総合型選抜対策の専門塾 ホワイトアカデミー高等部

総合型選抜対策の専門塾 ホワイトアカデミーは、総合型選抜と推薦対策専門の塾です。活動や小論文などの添削はもちろんのこと、総合型選抜対策として英語や数学などの評定を上げるための定期テスト対策も行っています。

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おすすめ塾をもっと見る:総合型選抜対策におすすめの塾8選!独学での対策はできる?塾に通うメリットは?

まとめ:大学入試は慎重に検討しよう

学校推薦型選抜、総合型選抜入試は、高校での成果や適性などを評価する特別な入試形式です。

大学や学部によって内容や評価基準が異なるため、出願する際には各大学の募集要項を十分に確認し、自分に合った方式を慎重に選ぶことが重要です。

小論文や面接・プレゼンテーション対策として、専門の塾やコースで対策するのも一つの方法です。しっかり準備して、希望する大学の合格を勝ち取りましょう。

監修者

古岡 秀士(ふるおか ひでし)

古岡 秀士(ふるおか ひでし)

株式会社ユナイトプロジェクト代表取締役

教育評論家。全国1万以上の教室を掲載する学習塾検索サイト「塾シル」の代表。 青山学院大学会計大学院を経て、病院・医院の検索サイトに従事。2016年、株式会社ユナイトプロジェクトを創業し「塾シル」を展開中。 本サイトでは全国の学習塾の紹介、塾選びのお役立ち情報を発信しています。

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