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総合型選抜で受かる人の特徴は?活動実績だけではない5つのポイント
受験・進路の基礎知識

2026.04.15

2026.08.26

総合型選抜で受かる人の特徴は?活動実績だけではない5つのポイント

この記事でわかること
  • 総合型選抜で合格を目指すうえで確認したい5つのポイント
  • 不合格経験者165人が思い当たる理由の内訳
  • 合否別に見た「アピールできる活動がなかった」人の割合
  • アピールできる活動が見つからないときの材料の探し方

総合型選抜(旧AO入試)を受けようか迷うとき、「自分には人に話せるような活動実績がない」と不安になる人もいるのではないでしょうか。

総合型選抜で受かる人に、すべての大学・学部に共通する一つの特徴があるわけではありません。求める学生像や選考方法は大学によって異なるためです。

ただし、合格を目指すうえでは、大学が求める学生像と、自分の経験や大学で学びたいことがどうつながっているかを整理し、書類や面接で説明できる状態にしておくことが重要です。

塾シルが総合型選抜の経験者416人に聞いた調査では、不合格だった大学について思い当たる理由に「活動実績・自己PRが物足りなかった」を挙げた人は15.8%でした。一方、最も多かったのは「面接での受け答えがうまくいかなかった」の35.2%です。

この記事では、総合型選抜を受けるか決めきれていない高校生に向けて、文部科学省の実施要項をもとに確認したいポイントと、経験者の調査から見えた準備の抜けやすい部分を整理します。

塾を使うかどうかで迷っている場合は、こちらの記事を参考にしてください。

総合型選抜で受かる人に共通の条件はない

総合型選抜に「この特徴があれば必ず受かる」という共通の条件はありません。大学・学部ごとに求める学生像も選考方法も違うためです。

そのうえで、文部科学省の実施要項や総合型選抜の選考方法を踏まえると、志望校選びから出願準備までに確認したいポイントは次の5つに整理できます。

確認項目目指したい状態
大学との一致アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)と選考方法を理解している
経験の説明結果だけでなく、取り組んだ理由・課題・工夫・学びを話せる
学びとの接続経験から生まれた関心と、大学で学びたいことがつながっている
書類と面接の一貫性志望理由書に書いた内容を自分の言葉で説明できる
学力と出願条件評定・資格・試験科目などの条件を把握している

これは合格を保証するチェックリストではありません。志望大学の公式情報と照らし合わせ、いま足りていない準備を見つけるための一覧として使ってください。

不合格理由は面接35.2%が最多、活動実績・自己PRは15.8%

今回の調査では、「活動実績・自己PRが物足りなかった」よりも、面接や小論文を不合格の理由として挙げた人のほうが多い結果でした。

一部の大学に合格した134人と、受験した大学にすべて不合格だった31人の計165人に、不合格だった大学について思い当たる理由を複数回答で聞きました。

最も多かったのは「面接での受け答えがうまくいかなかった」の35.2%です。「小論文の出来が良くなかった」が30.9%で続き、「活動実績・自己PRが物足りなかった」は15.8%でした。

少なくとも回答者自身の振り返りでは、活動実績・自己PRよりも、面接や小論文を不合格の理由として挙げた人が多かったことがわかります。

合否別に「特にアピールできる活動はなかった」と答えた割合を見ても、大きな開きはありませんでした。

比較項目1校以上合格すべて不合格
志望理由書・自己PR・面接のいずれかに苦労した69.4%
(267/385)
64.5%
(20/31)
4.8ポイント
特にアピールできる活動はなかった15.3%
(59/385)
19.4%
(6/31)
-4.0ポイント

どちらの項目も差は5ポイント未満でした。少なくともこの集計からは、「苦労しなかった人ほど受かる」「目立つ活動がなければ受からない」といった単純な特徴は見えてきません。

ただし、差が小さいことは、書類・面接対策や活動実績が合否に関係しないという意味ではありません。すべて不合格だった人は31人と少なく、志望大学の難易度や評価基準もそろえていません。

また、不合格理由は大学から伝えられたものではなく、回答者本人が思い当たる理由です。準備の優先順位を考えるための参考として見てください。

大学は書類・面接などから意欲・適性・学力を総合的に評価する

総合型選抜は、活動実績だけを見る入試ではありません。

文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」では、総合型選抜について、詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接などを組み合わせ、入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲、目的意識などを総合的に評価・判定する方法としています。

活動報告書、大学入学希望理由書、学修計画書など、志願者本人が記載する資料を評価に使うことも求められています。

令和9年度入試からは、総合型選抜で面接による評価を必ず行うことになりました。ただし、令和8年度にすでに実施されていた選抜区分のうち、令和9年度から面接を導入することが難しいものについては、遅くとも令和11年度入試までに導入する経過措置があります。

また、調査書などの出願書類だけで判定するのではなく、教科テスト、大学入学共通テスト、小論文・面接、資格・検定試験など、定められた評価方法を少なくとも1つ活用することも求められています。

そのため、総合型選抜は「学力を見ない入試」と考えないほうがよいでしょう。

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」

実際の評価方法は大学・学部・方式によって異なります。受験校を決める前に、大学の公式サイトで少なくとも次の3つを確認しておきましょう。

  • アドミッション・ポリシー
  • 入試要項・募集要項
  • 学部・学科の授業、研究分野、卒業後の進路

ここからは、最初に挙げた5つのポイントを具体的に見ていきます。

合格に向けて確認したい5つのポイント

大学が求める学生像と自分の経験に接点がある

アドミッション・ポリシーは、大学が入学者に求める力や姿勢をまとめた方針です。読むだけで終わらせず、自分のどの経験や考えと重なるのかを書き出してみましょう。

たとえば「地域課題に関心を持ち、主体的に行動できる人」を求める学部であれば、地域活動に参加した事実だけを書くのではなく、その課題をどう捉え、何を考えて行動したのかまで整理します。

また、大学名を別の大学に置き換えても成立する志望理由になっていないかも確認したいところです。

授業、ゼミ、研究分野、実習などを調べ、「なぜこの大学・学部なのか」を自分の関心と結びつけて説明できる状態を目指します。

経験を結果だけでなく過程から説明できる

活動を整理するときは、受賞歴や役職などの結果だけで終わらせず、自分が何を考えて行動したのかまで振り返ります。

次の順に書き出すと整理しやすくなります。

  1. 何に取り組んだか

  2. なぜ取り組んだか

  3. どのような課題があったか

  4. 何を工夫したか

  5. 結果と学びは何か

こうして整理しておくと、志望理由書や面接で、活動名だけではわからない自分の考え方や行動を説明しやすくなります。

結果が思いどおりにならなかった経験も、振り返る材料になります。うまくいかなかったあとに何を考え、次の行動へどうつなげたのかまで整理してみましょう。

経験から生まれた関心が大学の学びにつながっている

志望理由書では、過去の経験を書いただけで終わらせず、その経験から生まれた疑問や関心を大学での学びにつなげます。

たとえば、部活動でけがをした経験からスポーツ科学に関心を持った場合でも、「スポーツが好きだから学びたい」だけでは範囲が広くなります。

けがを防ぐトレーニング、心理面の支援、チーム運営など、自分がどこに関心を持ったのかまで絞ると、学びたい内容が具体的になります。

そのうえで大学の授業や研究内容を調べ、自分の関心をどのように深められるのかを確かめます。

今回の調査では、経験者の61.1%が「志望理由書はもっと練るべきだった」と振り返っています。経験と大学で学びたいことがつながっているかは、下書きの段階から確認しておきたいポイントです。

書き方の手順は「総合型選抜の志望理由書はどう書く?構成・例文・NG例をわかりやすく解説」でくわしく解説しています。

志望理由書に書いた内容を面接でも説明できる

面接では、提出書類に書いた内容について、理由や具体例をさらに聞かれることがあります。

今回の調査でも、面接で聞かれた内容として最も多かったのは「志望理由・志望動機」で、49.0%の人が挙げています。

書いた文章を丸暗記するのではなく、「なぜそう考えたのか」「具体的にはどんな経験だったのか」と聞かれても、自分の言葉で答えられる状態にしておきます。

志望理由書に書いた将来像と、面接で話す学習計画が食い違っていないかも確認しておきましょう。

想定質問の内容や答え方は以下の記事にまとめています。

評定・資格・試験科目などの条件を把握している

出願条件や選考方法は大学・学部ごとに違います。

評定の下限、英語資格・検定、履修科目などを出願条件にする大学があるほか、小論文、基礎学力テスト、大学入学共通テストなどを課す方式もあります。

条件を満たしていなければ、書類を準備していても出願できない場合があります。

活動や志望理由書の準備だけに時間を使うのではなく、学校の学習や一般選抜の対策との配分も考えておきましょう。

「アピールできる活動はなかった」人は15.6%|材料の探し方

今回の調査では、「特にアピールできる活動はなかった」と答えた人が全体の15.6%いました。

「活動実績がない」と感じていても、振り返る対象を部活動や生徒会、受賞歴だけに限定する必要はありません。

探究学習、委員会、資格の勉強、アルバイト、家族の手伝い、趣味の制作なども、自分が考えたり工夫したりした経験を振り返るきっかけになります。

探すときは、活動名の目立ちやすさではなく、自分で判断して動いた場面に注目してみましょう。

次の4つの順に整理すると、自分の関心とのつながりを探しやすくなります。

STEP
いつ、どこで、誰と、何に取り組んだかを事実だけ並べる

まずは、いつ・どこで・誰と・何をしたのかを整理します。

例:高校2年の文化祭で、クラスの展示企画を担当した。

STEP
「なぜその方法を選んだのか」と問い直す

自分が判断したことや、工夫したことに注目します。

例:来場者が少なかったため、展示を見るだけではなく参加できる企画に変更した。

STEP
その経験を通じて知りたくなったことを挙げる

活動を通じて「もっと知りたい」と感じたことを考えます。

例:同じ内容でも、見せ方によって人の興味の持ち方が変わることに関心を持った。

STEP
挙げた関心が、大学のどの授業や研究につながるかを調べる

その関心を深められる授業や研究分野がないか、志望大学の情報を調べます。

例:人が情報をどう受け取り行動するのかを、心理学やマーケティングの授業で学びたいと考えた。

こうして順番にたどると、最初は「文化祭に参加した」というだけの経験でも、自分が何を考えて行動し、そこから何に関心を持ったのかまで整理できます。

思い出しにくい場合は、当時の様子を知っている先生や家族に聞いてみるのも一つの方法です。

自分ではアピール材料だと思っていなかった出来事でも、振り返ってみると志望理由につながる場合があります。

総合型選抜で受からない人の特徴は?見直したい4つのポイント

今回の調査で聞いた不合格理由は、大学から伝えられた理由ではなく、回答者本人が思い当たる理由です。

そのため、「総合型選抜で受からない人にはこの特徴がある」と一律に決めることはできません。ただし、志望理由や活動の伝え方、書類と面接の一貫性など、出願前に見直せるポイントはあります。

次の4つに当てはまるところがないか確認してみましょう。

  1. 志望理由が大学固有の学びにつながっていない

    知名度、立地、校風だけでは、その学部・学科でなければならない理由を説明しにくくなります。授業、研究、資格、実習などを調べ、自分の関心との接点を探します。

  2. 活動の説明が実績の列挙で終わっている

    活動名、期間、受賞歴だけでは、自分が何を考えて行動したのかまでは伝えられません。取り組んだ理由、直面した課題、工夫したこと、そこから学んだことまで整理し、大学での学びとどうつながるかを確認します。

  3. 書類と面接を別々に準備している

    志望理由書に書いた内容について質問されたとき、自分の言葉で説明できるようにしておく必要があります。提出前に原稿のコピーを残し、志望理由や活動内容について「なぜ?」「具体的には?」と質問された場合の答えを考えておきましょう。

  4. 出願条件の確認が前年度の情報で止まっている

    評定、資格、提出書類、選考方法などは年度によって変わることがあります。前年度の情報だけで判断せず、自分が受験する年度の募集要項を確認してください。

こうした準備は、一度確認すれば十分とは限りません。今回の調査でも、志望理由書は61.1%、面接練習は59.6%、小論文は59.1%の経験者が「もっと対策すべきだった」と振り返っています。

ただし、この数字は対策量を増やせば合格率が上がることを示すものではありません。

志望理由書なら経験と大学での学びがつながっているか、面接なら書類に書いた内容を自分の言葉で説明できるか、小論文なら主張と根拠が整理できているかなど、自分の準備で足りない部分を確認する材料として捉えましょう。

自分だけで改善点を見つけにくい場合は、学校で受けられる添削や模擬面接、小論文指導を確認してみてください。学校だけでは対応しにくい部分がある場合は、塾など外部のサポートを検討する方法もあります。

塾を使うか迷っている場合は、以下の記事で判断基準を整理しています。

総合型選抜で受かる人についてよくある質問

活動実績がないと受かりませんか?

活動実績だけで合否が決まるとは限りません。

まずは志望大学が求める学生像と選考方法を確認し、これまでの経験、そこから生まれた関心、大学で学びたいことを整理してみましょう。

ただし、出願条件に特定の活動歴や資格などが指定されている場合は、その条件を満たす必要があります。

評定が低くても受験できますか?

評定条件の有無は大学・学部・方式によって異なります。

評定を出願要件にしない方式もありますが、調査書を評価に使う場合もあります。

評定の考え方はこちらの記事にまとめています。

志望理由書と面接で同じ内容を話してもよいですか?

中心となる志望理由や経験に一貫性を持たせることが大切です。

面接では書類の文章をそのまま暗唱するのではなく、質問に合わせて理由や具体例を補いながら答えます。

総合型選抜は1校だけの出願でもよいですか?

出願校数は人によって異なります。

今回の調査では、総合型選抜への出願が1校のみだった人は48.3%、2校以上だった人は51.7%でした。

大学によって専願条件や試験日程が異なるため、併願を考える場合は出願条件を確認しておきましょう。詳しくは以下の記事で解説しています。

まとめ|総合型選抜は実績の大きさだけで決まらない

総合型選抜では、「目立つ活動実績があるか」だけで合否が決まるわけではありません。

大学が求める学生像を理解し、自分の経験や関心、大学で学びたいことを、書類や面接で一貫して伝えられるよう準備することが大切です。

今回の調査でも、不合格だった大学について思い当たる理由として「活動実績・自己PRが物足りなかった」を挙げた人は15.8%で、「面接での受け答えがうまくいかなかった」の35.2%を下回りました。

また、「特にアピールできる活動はなかった」と答えた割合も、1校以上合格した人とすべて不合格だった人で大きな開きはありませんでした。

活動実績が目立たないからといって、総合型選抜をすぐに諦める必要はありません。

まずは志望大学のアドミッション・ポリシーと募集要項を確認し、自分の経験を「何をしたか・なぜ取り組んだか・何を工夫したか・何を学んだか」の順に振り返ってみましょう。

その経験と大学で学びたいことにつながりがあるか、書類に書いた内容を面接でも自分の言葉で説明できるかまで確認できれば、次に必要な準備が見えてきます。

調査の概要

項目内容
調査対象総合型選抜経験者
調査時期2026年8月
調査方法インターネット調査
有効回答416人
合否別の内訳1校以上合格385人、すべて不合格31人

※塾利用者206人・非利用者210人をほぼ同数集めた調査です。数値は今回の回答者内の分布であり、経験者全体の傾向を表すものではありません。

※第一志望の合否、志望大学の難易度、選考方法をそろえた比較ではありません。各項目と合否の因果関係を表すものではありません。

※本記事に掲載している情報は記事執筆時点のものです。料金・キャンペーンなどの最新情報は各教室にお問い合わせください。

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