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小学生はいつから塾に通うべき?目的別に最適な入塾時期と塾選びのポイントを紹介
調査データ・コラム

2022.08.01

2025.01.16

小学生はいつから塾に通うべき?目的別に最適な入塾時期と塾選びのポイントを紹介

「子どもを塾に通わせるべきか」「いつから始めるのがいいのか」ーー。お子さまの学習環境について、多くの方が悩んでいるのではないでしょうか。実は小学生の通塾率は学年によって大きく異なります。また中学受験の有無や学校の成績によっても、塾に通うベストなタイミングは変わってきます。

この記事では、小学生の塾選びにおける重要なポイントを、塾に通う必要性から具体的な選び方まで、できるだけ詳細に紹介していきます。お子さまに合った最適な学習環境を見つけるヒントとしてご活用ください。

そもそも小学生に塾は必要?

塾が本当に必要かどうかは、学習の目標や家庭の状況によって異なります。ここでは、どのような場合に塾が必要なのかを整理して紹介します。

中学受験を検討している場合は塾に通うのがおすすめ

中学受験で必要な学習は幅広く、学校の授業だけでは十分に対応できないため、中学受験を目指す場合は受験に特化した塾に通うことをおすすめします。

中学受験対策の場合は、小学4年生になる前に塾に入る準備を始めると、受験勉強がスムーズに進みやすいです。

関連記事:【中学受験】勉強はいつから始める?学年別の効果的な学習法を解説

中学受験の進学塾には、受験に向けての学習ができるほかに、以下のようなメリットもあります。

中学受験の進学塾に通うメリット
  • 一緒に中学受験を目指す仲間ができる
  • 受験についての情報が得られる
  • 受験全般や中学校の選び方などを相談できる

中学受験をしない場合

中学受験を検討していない場合は、学校の授業に遅れていないかが、塾が必要かどうかの判断材料の一つになります。もしも遅れているようなら、すぐに検討を始めることをおすすめします。

学校の授業が理解できていれば塾に通わなくてもよい

学校の授業が理解できている場合には、無理に塾に通う必要はありません。学習習慣が身に付いていて、自宅で宿題や復習に取り組めていれば、他の習い事や興味のある分野に費用と時間を使うのもよいでしょう。

授業についていけない場合は塾に通う方がいい

学校の授業が難しいと感じたときや、成績が低下してしまったときには、塾に通って早めに対策をすることで状況が改善される可能性が高いです。

授業についていけない場合は、自分の理解度に合わせて苦手分野をフォローアップしてもらえる塾に通い、学校の授業内容を指導してもらうのがいいでしょう。

関連記事:小学生に塾って必要?塾が必要な子と必要ない子の違いとは

どのくらいの小学生が塾に通っている?

小学生の通塾率は年々増加傾向にあり、学年が上がるほどその割合が高まっていきます。

文部科学省のデータをもとに、小学生の中で塾に通っている生徒の人数割合と、実際に学習塾に支払っている費用の平均をまとめました。

公立・私立での通塾率の違い

通塾率を、公立小学校と私立小学校に分けて見てみましょう。

子どもを塾に通わせていますか?(小学生)

小学生の塾に通う割合は公立小と私立小で大きく異なる

私立小学校では、全学年を通して半数以上の生徒が塾に通っています。これは、子供の教育への関心が高く、積極的に教育に支出する家庭が多いためと考えられます。

参考:文部科学省 令和3年度子供の学習費調査「2 調査結果の概要」

小学生が塾に通う主な理由

小学生が塾に通う理由はさまざまですが、主に以下のような理由が挙げられます。

  • 中学受験のため
  • 学習習慣や成績に不安があるため
  • 保護者が自宅で勉強を見ることが難しいため

保護者の勧めによって塾に通っている子供も多いですが、株式会社インタースペースが発表している「小学生・中学生の塾通い」に関する実態調査によると、塾に通う生徒のうちの約3割は、本人の希望により入塾しています。

学年別の通塾率と費用の推移

小学1〜6年生の通塾率と費用の推移は、以下の通りです。

<小学生の学年別通塾率>

学年通塾率
公立私立
1年生26.9%66.4%
2年生30.2%61.4%
3年生36.5%72.4%
4年生40.0%78.2%
5年生47.5%81.7%
6年生51.4%78.3%
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出典:子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」(文部科学省)を加工して作成

※調査対象家庭のうち、学習塾費を支出している家庭の割合を通塾率としています。

<小学生の学年別学習塾費(年額)>

学年学習塾費
公立私立
1年生31,181円171,797円
2年生33,365円127,924円
3年生54,172円208,636円
4年生81,636円303,449円
5年生125,821円433,441円
6年生155,013円405,057円
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出典:子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」(文部科学省)を加工して作成

小学生の通塾率は学年が上がるにつれ増える

公立小学校では、学年が上がるにつれて通塾率が高くなっています。学習の難易度が高くなり、中学受験を控える子供が増える小学5年生や6年生の通塾率が特に高いです。

小学4年生から塾にかける費用が増える傾向

塾にかける費用は、小学4年生になると平均8万円(年間)を超え、5年生では平均10万円を超えています。これは、中学受験対策の塾が本格的にスタートすることに加え、学校の授業の難易度が高くなり、補習塾の授業時間や日数が増えるためと考えられます。

関連記事:小学生の塾の費用とは?平均の学習塾費と月謝の相場を見る

【目的別】塾に通うベストなタイミング

小学生が塾に通う場合、どのようなタイミングで入塾するとよいのでしょうか。ここでは、塾に通うベストなタイミングを目的別に紹介します。

【中学受験対策の場合】小学3年生の2月からがおすすめ

中学受験対策の進学塾には、小学校3年生の2月(新4年生)から通うのがおすすめです。

一般的な進学塾では、小学3年生の2月から本格的な受験指導が始まり、3年計画でカリキュラムが組まれています。その後の途中入会も可能ですが、スムーズに学習を進めるためには、塾のカリキュラムに合わせるのがおすすめです。

関連記事:【中学受験】勉強はいつから始める?学年別の効果的な学習法を解説
関連記事:中学受験におすすめの塾7選を徹底比較!費用・塾の特徴と塾選びのポイントは?

難関中学受験なら小学1〜2年生から基礎固め

難関中学校を目指す受験生は、一般の中学受験生よりも早くから塾に通い始める傾向があります。小学1〜2年生から塾に通い始め、基礎学力をしっかりつけるとともに、学習習慣を身に付けます。

また、低学年の早い段階で満席になってしまう人気の塾では、席の確保のために小学1〜2年生から通うケースも見られます。

公立中高一貫校受験は小学4~5年生からでも可能

公立中高一貫校では、私立中学とは異なる方式の入学試験が実施されているため、専門の塾や、一般的な進学塾の専用コースを選択するのが一般的です。

公立中高一貫校を目指す場合、私立中学の受験生よりも入塾が遅い傾向があり、小学4〜5年生からのスタートでも結果を出せるケースが多く見られます。数は多くないものの、公立中高一貫校の入試方式を取り入れている私立中学もあるため、併願も可能です。

【テスト対策や授業補習の場合】成績が下がり始めたらなるべく早めに

学校のテスト対策や授業の補習を目的とした補習塾は、基本的にどのタイミングでも入塾が可能です。成績が下がり始めたと感じたら早めに入塾を検討しましょう。

学校の授業の難易度は、学年が上がるに従って高くなります。高学年になると、遅れを取り戻すのに時間がかかる可能性があります。授業が難しいと感じたり、理解できないことが増えてきたりした場合には、早めに対策を講じましょう。苦手分野だけ塾で補習するのもおすすめです。

【英語力をつけたい場合】小学校低学年からがおすすめ

英語の学習は、スタートが早いほど効果が出やすいとされているので、小学校低学年から通うのがおすすめです。

英語塾には、大きく分けると2種類のタイプがあります。

  • 会話中心の英語塾
  • 書き取り中心の英語塾

会話中心の英語塾では、楽しみながら学べるカリキュラムが用意されており、中学校進学後の授業はもちろん、将来的な実践の場でも役立つスキルを養うことができます。また、書き取り中心の塾に通い、英検を受験しておくと、高校受験などで有利にはたらくことがあります。

子供に合った塾の選び方

塾に楽しく通い、学習の効果を高めるためには、本人に合っている塾を選ぶことが重要です。ここでは、塾選びのポイントを具体的に紹介します。

塾の種類と特徴を知る

塾によって、学ぶ内容や教え方、スタイルが異なります。そのため、まずは候補の塾の種類と特徴を知ることが、塾選びの最初のステップです。

①集団指導と個別指導の違い

塾の検討を始める際に最初に迷うのが、集団指導と個別指導のどちらにするかというポイントなのではないでしょうか。集団指導と個別指導には、それぞれ良さがあります。

集団指導の特徴
集団指導の塾では講師1人に対して10〜20人程度の生徒が参加し、学校の授業に近い形式で行われます。決められたカリキュラムに従って授業が進行するため、受験までの期間を適切なペース配分で学習できます。

集団指導のメリット
  • 同じような目標を持った生徒が集まるため、楽しく、切磋琢磨しながら学習できる
  • 授業の質が安定している
  • 個別指導より費用が安い
集団指導のデメリット
  • 塾のカリキュラムに沿って機械的に授業が進む場合、個々の目標や理解度に合わないことがある
  • 苦手分野の克服には向かない
  • 消極的な生徒は質問しにくい

個別指導の特徴
個別指導の塾では、講師1人に生徒1~3人程度の少人数制で、生徒一人ひとりの理解度やペースに合わせて授業が進められます。決められたカリキュラムがないため時間割の調整が柔軟にできるほか、講師との距離が近いため気軽に質問できるのが特徴です。

個別指導のメリット
  • 個々の目標や理解度に合わせた指導をしてもらえる
  • 苦手分野を重点的に学習できる
  • 質問しやすいため、理解が深まるまで丁寧に学べる
個別指導のデメリット
  • 集団指導より費用が高い
  • 一緒に通う仲間がいないため、モチベーションを保ちにくい
  • 指導者のスキルや経験によって、授業の成果が変わりやすい

中学受験生の場合は、集団指導塾と個別指導塾を併用しているケースも多く見られます。

集団塾と個別指導塾の違いについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

関連記事:集団塾と個別指導塾の違いを徹底比較! メリット・デメリットや料金相場は?

②進学塾と補習塾の違い

多くの場合、進学塾では「中学受験合格に向けた学力の向上と応用力の習得」を目的とした指導が行われ、補習塾では、「学校の授業内容の理解促進と基礎学力の定着」を目的とした指導が行われます。

進学塾の特徴
  • 中学受験のために設計されたカリキュラムで授業が行われる
  • 学校の授業とは異なるペースで進む
  • 中学受験特有の学習内容も多く含まれる
補習塾の特徴
  • 学校の予習復習を中心とした授業が行われる
  • 基礎的な内容を重点的に学習する
  • 苦手分野の補強ができる

進学塾・補習塾の違いについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

関連記事:塾のタイプの「進学塾」と「補習塾」の違いとは?

③その他の塾

小学生が通う塾は、他にも多数あります。オンライン塾や特定の科目に特化した塾、集団で同席しながらも個々のペースで学習を進める塾など、特徴のある塾もあります。

特定のスキルを磨くための専門塾も増えており、これらの塾では、成績や受験といった目の前の目標ではなく、子供の将来を見据えた学びを提供しています。

小学生におすすめの塾や専門塾について知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。

関連記事:小学生におすすめの塾11選!料金相場や塾選びのポイントも解説

関連記事:国語専門塾を選ぶなら?学年別・地域別のおすすめ塾を紹介

関連記事:算数塾・算数教室を紹介!小学生の補習や中学受験におすすめの塾は?

関連記事:【小学生向け】おすすめのオンライン塾6選!中学受験にも強い人気の塾とは?

入塾前に確認すべき4つのポイント

塾を選ぶ基準は家庭ごとに異なりますが、どの家庭にも共通しておさえておきたいポイントがあります。ここでは、入塾前に確認しておきたい4つのポイントを紹介します。

必ずおさえておきたい

入塾前に確認すべき4つのポイント

  1. 通塾しやすい場所にあるか
  2. 費用はいくらか
  3. 目的に合っているか
  4. 子供の性格に合っているか
①通塾しやすい場所にあるか

小学生が通う塾は、自宅や学校から近く、通いやすい場所にあるのが理想です。放課後に通うことになるため、安全面からも近い場所が望ましいです。

②費用はいくらか

塾の費用には、授業料のほかに、教材費やテスト代などがあります。さらに、夏期講習では追加費用が発生するため、毎月の費用だけでなく、1年間のトータルの費用を確認したうえで検討しましょう。

また、中学受験の進学塾では、6年生になると格段に費用が上がる傾向があります。授業数が増え、追加費用の特別講座などが開催されることもあるので、全体の費用を確認しておきましょう。

③目的に合っているか

中学受験の指導をする進学塾の場合、偏差値の高い学校を志望するよう指導されることが多いですが、それが必ずしも本人の希望と合っているとは限りません。補習塾でも同様に、塾の方針と家庭の考えが合わないことはよく起こります。

④子供の性格に合っているか

塾選びでは、性格に合っているかどうかも重要です。

たとえば、外交的な子は集団指導塾に合う可能性が高いですが、他の子を気にしすぎてストレスを抱えるかもしれません。

逆におとなしい子には個別指導塾が最適とも限りません。性格は一材料としつつも指導方針や雰囲気を確認し、性格に合った環境かどうかを慎重に判断しましょう。

塾選びについては、下記の記事も参考にしてみてください。

関連記事:【保存版】塾選びでチェックすべきポイントをまとめました

費用の目安と比較方法

塾の費用は、毎月の授業料以外にもかかります。塾を決める前に、毎月の授業料の他にかかる費用も含めてトータルで計算し、全体像をつかんでおきましょう。

以下に、小学生の塾の費用相場をまとめました。塾や地域によって異なりますが、一つの目安として参考にしてみてください。

授業料(月額)1年間の総額
(授業料以外の費用を含む)
進学塾(4〜5年生)27,000円
~40,000円
400,000円
~700,000円
進学塾(6年生)36,000円
~55,000円
900,000円
~1,200,000円
補習塾(4〜6年生)8,000円
~17,000円
100,000円
~300,000円
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<授業料以外の費用例>

  • 入会金:2万円~3万円 ※入塾時のみに発生
  • 教材費:2万円~5万円
  • 模試代(テスト費):1万円~10万円
  • 年会費(諸経費):1万円~3万円
  • 特別講座費:10万円~20万円 ※夏合宿や正月特訓など

塾によっては、案内に詳しい費用が掲載されていない場合もあります。その場合は、授業料だけで比較するのではなく、上記の項目についてそれぞれいくらかかるのかを塾に問い合わせてから決めることをおすすめします。

関連記事:小学生の塾の料金はいくらかかる?授業料や季節講習費の相場について

体験授業を活用しよう

多くの塾では、入塾を決める前に授業を体験できるようになっています。大手塾では、新年度が始まる少し前に体験授業が開催されることが多く、小規模な塾では、1回から数回だけ実際の授業を体験できるようになっていることもあります。

体験授業に参加すると、先生の教え方や、一緒に学ぶ生徒の雰囲気が分かります。自分に合っているかどうかを見極めるよい機会になるので、積極的に利用しましょう。

関連記事:お子さんに合った塾の選び方

関連記事:塾の体験授業を受ける上でのポイントや注意点を解説!服装や断り方についても

塾以外の学習サポート

小学生の学習をサポートする方法は、塾だけではありません。学習したい内容や本人のタイプ、家庭環境に合わせて、いろいろな選択肢の中から本人に合ったものを選びましょう。

ここでは、3つの選択肢を紹介します。

家庭教師

家庭教師は、1対1の個別指導で行われます。塾に通うのが難しい場合や、個別指導を希望する場合、また、保護者に近いところで学習したい場合に、家庭教師はよい選択肢の一つになるでしょう。

選べる事業者が少ないのが難点でしたが、現在はオンラインで受けられる家庭教師も増えてきました。

通信教育

通信教育は、小学生の自宅学習で一般的な方法です。タブレットや動画教材などを使って一人で学習できるように工夫された教材も多くあります。通信教育には、塾に通うよりも安い費用で、塾と同じようなクオリティの高い授業を受けられるというメリットがありますが、自己管理が必要なので、家庭学習の習慣が身に付いていることが成功の鍵になります。

学校の補習や地域の学習支援

放課後や長期休暇を利用して、小学校や公共の施設で補習授業が行われることがあります。無料または低価格なので、内容がお子さまの学力レベルに合っているなら、積極的に活用するのも一つの方法です。

また、地域のNPOや教育団体が、低価格または無料で学習支援を提供している例も増えています。それぞれ指導方法や対象年齢が異なる場合もあるため、いくつか試してみて、学習内容や雰囲気が合うものを選ぶとよいでしょう。

まとめ:小学生の塾選びは目的に合わせて検討しよう

この記事では、小学生が塾に通うべきかどうかを判断するポイントや、通い始めるタイミング、塾の選び方について詳しく紹介しました。

塾選びや入塾のタイミングは、お子さまの学習環境や目標を考える上で重要なポイントです。しかし、調べれば調べるほど、悩めば悩むほど、どの塾がよいのか分からなくなってしまうこともあるかもしれません。

そのようなときには、塾に直接相談してみるのはいかがですか。塾に足を運んで実際に話を聞いたり、見学したりすることで、それぞれの塾の良さや特徴が見えてくるでしょう。オンラインで相談できる塾もあるので、ぜひ活用してみてください。

監修者

古岡 秀士(ふるおか ひでし)

古岡 秀士(ふるおか ひでし)

株式会社ユナイトプロジェクト代表取締役

教育評論家。全国1万以上の教室を掲載する学習塾検索サイト「塾シル」の代表。 青山学院大学会計大学院を経て、病院・医院の検索サイトに従事。2016年、株式会社ユナイトプロジェクトを創業し「塾シル」を展開中。 本サイトでは全国の学習塾の紹介、塾選びのお役立ち情報を発信しています。

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