夏休み前になると、夏期講習を機にお子さんを通わせる塾を探し始めるかたもいるのではないでしょうか。
ただ、既に通っている塾から新しい塾へ切り替えるのではなく、はじめて塾を探し始めるかたもいると思いますが、集団指導や個別指導、または進学塾や補習塾などのフレーズの意味がいまいちよく分からなかったり、どのような種類の塾を選べばいいのかがわからずに困っているかたもいますよね。
そのためこのページではこれからはじめて塾を探し始めるという保護者のかたに向けて、塾の種類や特徴をできるだけわかりやすく解説します。
「塾のタイプ」を知る
まず、塾を調べる上で「塾のタイプ」を知ることからはじめましょう。
塾のタイプは授業の内容によって、進学塾・補習塾・総合学習塾・専門塾の4つに分類することができます。
- 進学塾
- 中学受験や高校受験などの受験対策に特化している塾を差します
- 補習塾
- 学校の授業のフォローや定期テスト対策が中心な塾を指します
- 総合学習塾
- 受験対策や進路相談、内申点対策などを総合的に学習をフォローしてくれる塾を指します
- 専門塾
- プログラミングや英会話など、特定の科目に特化した塾を指します
このように塾によって授業の内容やサポートをしてもらえる範囲は異なりますので、お子さんを塾へ通わせる目的に応じて塾を選択することが大切となります。また、塾の規模によっても大手塾・個人塾の2つに分類することができます。
- 大手塾
- 地域、または全国的に校舎を展開している塾を差します
- 抱えている情報量が豊富で、長年の経験に基づいた年間カリキュラムが用意されています
- 個人塾
- 個人が経営している塾を指します
- 地域密着型の塾が多く、地元の学校の学習進度に合わせた指導や定期テスト対策を強みとしています
どちらが優れているということはないですが、大手塾では進学塾が、個人塾では補習塾が多い傾向にあります。
「授業形式の違い」を知る
つぎに「授業形式の違い」についてですが、授業の形式によってどのように講師から指導が受けられるかが大きく異なりますので授業形式の違いを知りましょう。
授業形式は、集団指導と個別指導に大きく分類できますが、最近では映像授業や自立型学習が広がりをみせていることで授業形式も変化してきています。それぞれみていきます。
- 集団指導
- 集団で一斉に指導を受ける授業形式を指しますが、多人数制と少人数制によって特徴がやや異なります
- 進学塾に多い傾向で、内容は受験対策が中心となっておりカリキュラムに沿って授業が進行します
- 集団指導(多人数制)
- 講師1人に対して10人以上の生徒を対象に行われ、周囲の生徒と競い合いながら勉強に励むことができるという特徴があります。
- 集団指導(少人数制)
- 講師1人に対して10人以下の生徒を対象に行われ、多人数制と比べて先生へ質問がしやすく一人ひとりが細かい指導を受けることができるという特徴があります。
つづいて、個別指導をみていきましょう。通常の個別指導のほかにも、映像授業を用いた個別指導や自立型の個別指導などがあります。
- 個別指導
- 少人数の生徒が講師から個別に指導を受けられる授業形式を指します
- 講師1人に対して生徒が1人~2名で指導を受けられる個別指導を完全個別指導と呼びます。
- 生徒の学力やスケジュールに合わせて指導を受けることができます。
- 映像授業を用いた個別指導
- プリントや映像授業を用いて行われ、基本的に生徒は自分で学習を進めていくタイプの授業形式です。
- 「自ら学ぶ力を身に付ける」ことを目的としており、生徒は自ら考えて学習を進めていく必要があります。
- 自立型の個別指導
- プリントや映像授業を用いて行われ、基本的に生徒は自分で学習を進めていくタイプの授業形式です。
- 「自ら学ぶ力を身に付ける」ことを目的としており、生徒は自ら考えて学習を進めていく必要があります。
「塾の特徴」を知る
ここまで塾のタイプや授業形式の違いをみてきましたが、事前に知っておくべき情報はこれだけではありません。実際にお子さんを通わせるとなった場合には、サポート体制やセキュリティ面などの内容も大切ですよね。これらの「塾の特徴」は塾によって異なりますので、チェックすべきポイントを一部ご紹介します。
スケジュールや講師の指名など
お子さんが部活動や習い事が忙しい場合に曜日や時間を指定して通わせられるのか、お子さんから評判のいい講師を担当についてもらうことはできるのかなどは、実際に塾へ通う上では重要な点です。
チェックポイント
- 曜日、時間帯は選択できるのか
- 講師は指名できるのか
- 1科目から受講できるのか など
サポート体制や勉強環境について
塾へ通って学習習慣を身に付けるためには、塾のサポート体制や勉強しやすい環境かどうかは大切です。
チェックポイント
- 成績保証制度があるか
- 無料の時間外補習があるか
- 自習室があるか
- 教室設備はきれいか など
お子さんの安心・安全の取り組みについて
お子さんを安心して塾へ通わせたいですよね。そのため、防犯対策がどのようなものを行っているかを確認しましょう。
チェックポイント
- 入退室管理システムがあるか
- 送迎バスがあるか
- 警備員が常駐しているか など
「費用の相場」を知る
塾の費用は、授業形式が集団指導か個別指導かで相場が大きく異なります。費用の相場を詳しく知りたいというかたは、こちらより費用の相場を参考にしてください。
また、塾の費用を調べる際の注意点として、必ず年間の費用を塾へ確認するようにしてください。授業料だけで通わせる塾を選んでしまうかたがいますが、授業料だけの判断は危険です。
塾には夏期講習や冬期講習などの季節講習がありますし、残念なことに塾によっては授業料を安く設定して教材費や季節講習費を相場よりも高額な費用で請求する塾があることも事実です。そのため、目先の授業料だけで判断せず、年間の費用を塾長や講師に確認するようにしましょう。
「塾の雰囲気や相性」を知る
そして、塾選びで失敗しないためにはこの「塾の雰囲気や相性」を知ることが最も大切となります。
どのような塾か、特徴はなにかといった情報は塾のホームページやパンフレットを取り寄せることで調べることができますので、中にはサイトや資料だけで塾を選んで申し込んでしまうかたがいますが、あまりおすすめはできません。なぜならお子さんとその塾の雰囲気が合うかどうかや、担当する講師とお子さんの相性が合うかどうかは、実際に授業を受けてみないとわからないからです。
そのため気になった塾があった際には、多くの塾では無料で「体験授業」を受けられますので、できれば何回か体験授業を受けてみて、塾の雰囲気や相性をみてみた上で入塾の判断をすることをおすすめします。
さいごに
はじめて塾を探したときに慣れないフレーズが多くて戸惑ってしまうかたも多くいると思います。このページではそのようなかたに向けてできるだけ簡潔にわかりやすく解説しました。少しでも参考になれば幸いです。
※本記事に掲載している情報は記事執筆時点のものです。料金・キャンペーンなどの最新情報は各教室にお問い合わせください。