- 総合型選抜の準備で、経験者が特に苦労したこと
- 志望理由書の準備が面接対策にもつながる理由
- 面接・小論文などで受験後に反省が残ったポイント
- 経験者の振り返りから考える、早めに準備したいこと
総合型選抜(旧AO入試)の準備を始めるとき、「何が大変なの?」「先輩たちはどんなところで苦労した?」と気になる人もいるのではないでしょうか。
総合型選抜では、志望校によって必要な書類や試験が異なります。そのため、すべての受験生に共通する「これさえやれば大丈夫」という対策があるわけではありません。
ただ、実際に受験した人の振り返りを見ると、準備で苦労しやすいポイントは見えてきます。
塾シルが総合型選抜経験者416人に聞いたところ、苦労したことの上位には志望理由書、自己PR、面接が挙がりました。また、受験後には志望理由書・面接・小論文について、それぞれ約6割が「もっと対策すべきだった」と振り返っています。
この記事では、先輩たちがどこで苦労し、何を「もっとやっておけばよかった」と感じたのかを紹介します。これから準備を始めるときに、自分が何を優先して進めるか考える材料にしてください。
【調査概要】
項目 内容 調査対象 総合型選抜経験者 調査時期 2026年8月 調査方法 インターネット調査 有効回答 416人
※苦労した項目や不合格理由について、回答者本人の認識を集計しています。大学側の評価や合否との因果関係を示すものではありません。
先輩たちが苦労したのは「自分のことを言葉にする」準備
総合型選抜の準備・対策で苦労したことを聞いたところ、「特に苦労しなかった」と答えた人は15.9%でした。残る84.1%は、何らかの苦労を挙げています。
苦労を挙げた350人では、次のような項目が上位になりました。
苦労したこと 割合 志望理由書の作成 43.7% 自己PRの作成 41.4% 面接対策 38.9% 小論文対策 29.4% プレゼンテーションの準備 17.4% 探究活動・活動実績づくり 12.6%
志望理由書、自己PR、面接はいずれも4割前後でした。
この3つに共通するのは、自分の経験や考えを整理し、相手に伝わる形にする必要があることです。
たとえば志望理由書では、「その大学で何を学びたいのか」だけでなく、これまでの経験や興味とどうつながっているのかを整理します。自己PRでは、自分の経験のなかから何を伝えるかを選び、面接ではそれを自分の言葉で説明する必要があります。
総合型選抜の準備では、書類の形式を整えるだけでなく、自分がこれまで何をしてきたのか、なぜその大学を志望するのかを整理して言葉にすることが一つの山場になりそうです。
ただし、この結果は各項目の重要度や合否への影響を示すものではありません。大学・学部や選考方法によって、評価される内容は異なります。
志望理由書で整理した内容は、面接対策にもつながる
面接で実際に聞かれた質問は次のとおりです。
面接で聞かれた質問 割合 志望理由・志望動機 49.0% 自己PR・自分の強みや弱み 38.2% 高校生活・部活動 30.3% 大学入学後に学びたいこと・学業計画 25.5% 将来の目標・キャリアビジョン 20.0%
上位には、志望理由や自己PR、高校生活など、志望理由書や自己PRを作るときに整理する内容と重なる質問が並びました。
「なぜこの大学なのか」「これまでどんな経験をしてきたのか」「大学で何を学びたいのか」を書類にまとめるだけでなく、その理由や背景まで自分の言葉で説明できるようにしておくと、面接対策にもつながります。
たとえば志望理由書に「高校での経験をきっかけに○○を学びたいと思った」と書いたなら、「なぜその経験がきっかけになったのか」「大学では具体的に何を学びたいのか」と聞かれることも想定できます。
書類の内容が固まってきたら、そこから質問されそうなことを考え、実際に声に出して答えるところまで練習しておきましょう。
必要な対策を洗い出して、早めに準備を始める
総合型選抜では、志望理由書や面接だけでなく、小論文や学力検査・基礎学力テストなどが課されることもあります。まずは志望校の募集要項を確認し、どんな準備が必要なのかを早めに把握しておきましょう。
不合格だった大学について思い当たる理由を聞くと、次のような回答が挙がりました。
不合格について思い当たる理由 割合 面接での受け答えがうまくいかなかった 35.2% 小論文の出来が良くなかった 30.9% 学力検査・基礎学力テストの結果が振るわなかった 27.3% 志望理由書の内容が大学の求める人物像と合わなかった 24.2% 活動実績・自己PRが物足りなかった 15.8% 特に理由に心当たりはない 12.7%
上位には、面接、小論文、学力検査・基礎学力テストなど、試験本番に向けて事前に対策できる項目が並びました。
もちろん、この回答から実際の不合格原因がわかるわけではありません。ただ、志望校で課される試験を早めに確認しておけば、面接なら受け答えの練習、小論文なら実際に書く練習といった準備に時間を使えます。
受験後の振り返りでも、志望理由書、面接、小論文について「もっと対策すべきだった」と答えた人はいずれも約6割でした。
受験後の振り返り 割合 志望理由書はもっと練るべきだった 61.1% 面接練習はもっと増やすべきだった 59.6% 小論文対策はもっと増やすべきだった 59.1%
さらに、64.2%が「もっと早く準備を始めればよかった」と回答しています。
志望理由書、面接、小論文など、必要な準備が複数ある場合は、出願直前にまとめて取り組むのは難しくなります。
まずは志望校で必要な書類や試験を洗い出し、何を、どのくらい準備する必要があるのかを早めに把握することから始めましょう。
今回の調査から「何月から始めれば十分」とまではわかりません。志望校の出願時期や選考内容から逆算して、自分に必要な準備を進めてください。
まとめ|先輩の振り返りを、自分の準備に生かそう
総合型選抜の準備では、志望理由書や自己PRを完成させるだけでなく、自分の経験や考えを整理し、面接でも自分の言葉で説明できるようにしておくことが大切です。
面接や小論文、学力検査など、志望校で課される試験についても、本番を想定した練習や対策を重ねておきましょう。
これから準備を始めるなら、まず志望校の募集要項を確認し、必要な書類や試験を洗い出してみてください。そのうえで、
- 志望理由や自分の経験を整理する
- 書類に書いた内容を、自分の言葉でも説明できるようにする
- 面接では実際に話し、小論文では実際に書いて練習する
- 必要な対策の全体像を把握し、早めに準備を始める
といった点を意識して進めましょう。
先輩たちの「もっとやっておけばよかった」という振り返りが、そのまま自分にも当てはまるとは限りません。志望校で求められることと照らし合わせながら、自分に必要な準備を考え、これからの対策に生かしてみてください。
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