中学受験や大学受験で難関校を志望している生徒のなかには、塾を掛け持ちしている生徒がいます。
ただ、複数の塾の掛け持ちはお金もかかりますし通塾の負担も増えますが、実際のところ効果はあるのでしょうか。
このページでは塾を掛け持つことで成功するパターンと失敗するパターンの特徴をそれぞれ解説します。
塾の掛け持ちが効果的な場合とは?
塾を掛け持つことで必ずしも成績が上がる訳ではありませんが、効果的に塾を掛け持つことで成績を上げている生徒がいることも事実です。
まず成功しているパターンとして挙げられるものが「科目ごとに塾を使い分けている」パターンです。このような生徒は、得意科目は集団指導形式の進学塾に通い、苦手科目は個別指導塾で指導を受けるといった具合に目的に応じて塾を使い分けている傾向が強いため、効果的に塾を掛け持ちしているといえます。逆に、同一の科目を複数の塾で指導を受けるというやり方は無駄が多いため、あまりおすすめはできません。
また、「大手進学塾の授業のフォローのために個別指導塾を掛け持ちしている」というパターンも効果的だといえます。大手進学塾のトップクラスの場合、授業の難易度も高く進度も速い傾向にあります。そのため、一度授業に遅れが出てしまうと取り残されてしまう可能性があるため、実際に進学塾とは別に個別指導塾や家庭教師を併用している生徒は多くいます。
塾の掛け持ちで注意が必要な場合とは?
一方で、塾の掛け持ちで効果が出ない、または出にくいパターンもありますのでつづいてご紹介します。
まず、「集団指導形式の進学塾と補習塾を掛け持ちする」パターンです。授業形式が集団指導の場合は、授業は生徒の学力や塾へ通う目的ではなく、予め決められているカリキュラムに沿って授業が進行していきます。そのため、進学塾と補習塾でそれぞれ異なる難易度と進度の授業を受けても学力の伸びは期待しにくいといえます。このような場合は、進学塾とは別に授業のフォローや苦手科目の克服のために個別指導の塾を検討したほうがいいでしょう。
次に、「受験への不安を和らげるためにいくつかの塾を掛け持ちする」パターンです。このパターンに陥ってしまっている生徒や親御さんの場合、塾へ通わせることが目的となってしまっている傾向が強いです。本来の目的は志望校の合格のために塾へ通わせていると思いますので、もし3~5つの塾を掛け持ちしていて学力が伸びていないようでしたら、一度通う塾を整理することをおすすめします。科目によって塾を使い分けるなどの特別な理由がない限りは通う塾は一つで問題ないといえます。
塾の掛け持ちのことで悩んでいる生徒は…
既に塾へ通っている生徒のなかには、何らかの事情で掛け持ちを検討している生徒もいると思います。
その場合にはこのページ内でご紹介した成功するパターンと失敗するパターンを是非参考にしていただければと思います。科目ごとに塾を使い分けたり、進学塾の授業の補習のために個別指導塾を検討する場合には、塾を掛け持ちしても効果的に塾を使い分けられる可能性が高いといえます。ただし、掛け持ちをするということはその分塾代が掛かるということですので、お金が無駄にならないように目的意識を持って勉強に励みましょう。
一方で、集団指導形式の塾を掛け持ちしたり、特に理由もなくいくつもの塾を掛け持ちすることには注意が必要です。特に、同一の科目を複数の塾で指導を受けてしまうと、講師によって指導法や考え方は異なりますので混乱してしまう可能性があります。また重複する内容の指導を受ける可能性もあるため無駄な部分も多く、あまり効果的とはいえません。そのため、このような場合には掛け持ちは避けたほうがいいでしょう。
さいごに
このページでは、塾を掛け持つことで成功するパターンと失敗するパターンの特徴をそれぞれ解説しましたがいかがでしたでしょうか。塾を掛け持つということはその分の費用がかかってしまいますが、目的意識を持って効果的に塾を使い分けることができれば学力を大きく伸ばすことも可能です。是非参考になれば幸いです。
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