【大手塾でありながら個人塾の良さを併せ持つ】臨海セミナー小中学部にインタビュー
臨海セミナーは1974年に神奈川県横浜市で創立された学習塾で、神奈川・東京・千葉・埼玉・大阪に500以上の教室を展開、6万人以上の生徒が通っています。今回は臨海セミナー小中学部・横浜南部地域統括責任者の澤口松嗣先生に、臨海セミナーの強み、また成績が伸びやすい生徒・伸びにくい生徒の特長についてお話をうかがいました。
- 澤口 松嗣(さわぐち しょうじ)先生
- 臨海セミナー小中学部
横浜南部地域 統括責任者
2004年、 臨海セミナーに入社。
2007年より戸塚地域で教室長として勤務。
その後、横浜南部地域を中心に地域責任者を歴任。教科責任者として、地域全体の学力アップに従事しながら、「J1グランプリ(授業力No.1決定戦)」でも地域代表に複数回選出される。
2021年4月より横浜臨南部地域の統括責任者に就任。 モットーは「生徒・保護者の方ひとりひとりの笑顔にこだわる」
神奈川県を中心に展開する大手塾
ーー本日はよろしくお願いします。以前「個別指導臨海セレクト」の先生にお話をうかがったことがあります(※)。澤口先生が所属する臨海セミナー小中学部についてお聞かせください。
よろしくお願いします。臨海セミナーは、中学受験・高校受験・大学受験を対象とした総合進学塾です。集団指導・個別指導・オンラインでの指導を行っています。
小中学部はその名の通り、小学生と中学生を対象に集団指導を行う、臨海セミナーの中で最も大きな部門です。総合進学塾として、高校受験対策はもちろん、各学校に合わせた定期テスト対策などを行っています。
※「個別指導臨海セレクト」のインタビュー記事はこちら
ーー神奈川県の公立入試についてお聞かせください。
神奈川県の公立高校入試の大きな特長は、内申点と学力検査のどちらを重視するかを高校ごとに選べることや、面接の実施があることです。内申点・学力検査・面接点の比率は、高校ごとに「2:6:2」「3:5:2」「4:4:2」「5:3:2」「6:2:2」などから選択できます。多くの難関上位校は学力検査重視型の比率を用いています。
なお、面接については実施見直しの検討がなされ、2024年度入試では全校での実施ではなく、面接を取り入れると言う判断をした一部の高校でのみ実施する旨の発表がされています。
大手塾でありながら個人塾の良さを併せ持つ
ーー生徒を指導するうえで、臨海セミナーにはどのような強みがありますか?
一番の強みは、すべての学校の入試体系に対応できることです。公立高校志望の生徒でも私立高校志望の生徒でも最適な指導を行うことができます。
また、そのための教材・カリキュラムを作成する専門部署や、入試情報をまとめる専門部署を設置していることも大手塾としての強みです。
ありがたいことに今でこそ大手と言われるまでに成長した当塾ですが、個人塾であった頃の理念を忘れることなく持ち続けており、大手塾でありながら個人塾の良さも持ち合わせていることも強みだと考えています。
ーー個人塾の良さとはどのような点でしょうか?
たとえば定期テスト対策では、学校別のクラスを設定し、その学校に合わせた対策を行います。地域密着の指導ができるのが個人塾の良さです。また30分前補習など面倒見の良さにも自信があります。集団授業でありながら、可能なかぎり個別に対応できる環境を整えています。
ほかにも学習指導や進路指導などの生徒面談や生徒説明会、表彰などを行っています。また保護者の方向けにも説明会や面談などを行っています。
独自の授業方式「臨海方式」3つの特長とは?
ーー臨海セミナー小中学部の授業スタイル、指導の特長について教えてください。
授業スタイルは集団指導です。集中力を高め、効率よく指導するため「臨海方式」という独自の授業を行っています。「臨海方式」には3つの特長があります。
まず1つ目は、クラス全体に質問をしてから生徒を指名することです。誰がいつ指名されるかわからず、生徒は気が抜けないため、集中力を高めることができます。
2つ目は、考えるための時間があることです。発問と指名の間に考える時間を設けることで、生徒に自然と考える習慣が身についていきます。
3つ目は、生徒が答えた後に、さらに次の質問を投げかけることです。これを繰り返すことで、問題を解く上で必要な考え方の過程を身につけていきます。
小学3年生・小学4年生からの通塾をおすすめする理由
ーーおすすめの講座などを教えていただけますか?
季節講習などもございますが、まずは通常期に行っている授業を受けていただきたいです。小学生は学習習慣をつけながら思考力を養い、くり返し学習し解き方や知識を定着させることができます。小学3・4年生は週2回、小学5・6年生は算国英を週2回受講することができ、中学1年生は週3回で、3教科と5教科を選ぶことができます。当塾としては、小学3・4年生からの通塾をおすすめしています。
ーーなぜ早いうちからの通塾をおすすめされるのでしょうか。
日々の積み重ねが非常に重要で、勉強の習慣を早い段階で身につけさせたいと考えているからです。
小学3年生くらいの生徒はまだ勉強に抵抗がありません。私はよく生徒や保護者の方に「歯磨きって一生懸命やっていますか?」という話をします。子どもたちは「朝起きたらがんばって歯磨きするぞ。本当はやりたくないけど」となるでしょうか? つまり歯磨きはすでに習慣化されていて「考えてやる」より「考える前にやるべきこと」という認識になっているということです。勉強も同じで、まだ学校の授業についていけている状態、勉強を大変だと思っていない状態で習慣にしてしまえば、勉強も歯磨きと同じように一生懸命にならずとも実践できるようになります。
そのため早い段階から通いやすいように安い授業料を設定しています。
ーーすでに学年が進んでいる生徒におすすめの塾の通い時はありますか?
季節講習からのスタートをおすすめします。理由は内部生も季節講習のタイミングで新しい内容を学習し始めるからです。
ーー小学部と中学受験科にはどのような特長がありますか?
小学部は、公立・私立を問わず高校受験をする生徒を対象としています。小学生の段階では、高校受験に対応できるように学習習慣を持ち、テストに強い生徒の育成を目的としています。受験をするかしないかを現状決めかねている生徒もまずは小学部の授業を受けていただきます。
こういった生徒がいざ中学受験をすると決めたあとに移籍する、もしくは最初から中学受験をすると決めていた生徒が通うのが中学受験科です。中学受験科では志望校合格に特化した受験対策を行っています。
小学部と中学受験科のどちらが適しているか、またどのタイミングで移籍するべきかなどをしっかり提案できるのも、当塾の強みだと思います。
塾を「活用する」生徒は伸びやすい
ーーつづいて在籍する生徒についてお聞きします。成績が伸びやすいのはどういった生徒でしょうか。
個人的な見解ですが「質問づくりができる生徒」「塾を活用する生徒」「学習を習慣化できる生徒」です。
まず質問づくりが出来る生徒とは、具体的に自分が分からない箇所を述べられる生徒です。質問づくりには、自分が問題のどこが分からないか考え、言語化し、自主的に質問する能力が必要です。これらの能力が備わっている生徒は成績が伸びやすいです。
「塾を活用する生徒」にも自主性が備わっています。これは一例ですが、私の指導した生徒に「この問題が分からなくて、類題がほしいから20枚プリントを持ってきてほしい」と言う生徒がいました。私が「じゃあ本当に20枚持ってくるけど全部やるの?」と聞くと「いや、わかるようになったらそこまでしかやらない」と言うのです。この生徒はまさしく塾に通っているのではなく「塾を活用している」生徒ですよね。
最後の「学習を習慣化できる生徒」についてはご想像いただけるかもしれません。継続は力なりという言葉もある通り、継続できる生徒は伸びます。臨海セミナーではすべての生徒が継続できるように、自分で自分を管理できる生徒を育てています。
ーー子どもの伸びにくい特徴を改善するために、家庭内でできることはあるのでしょうか。
積極的に褒めることだと思います。この時に大切なのは、親の思い通りの行動をとったから褒めるのではなく、ほんの些細な達成でも褒めることです。その過程や考え方を褒めてあげてください。
宿題が習慣化できない生徒には、とりあえず5分やらせることが重要です。親が隣についてキッチンタイマーを使って、まず5分だけ宿題に取り組ませます。5分だけでもできた、という達成感を子どもに味わってもらうと、ひとりで宿題をやり始めることが多いですね。
熱血な講師と面倒見の良さが体現する教室の雰囲気
ーー講師についてお聞きします。臨海セミナー小中学部の講師にはどのような方が多いですか?
情熱と教え心をもった講師が多いです。冷静沈着に淡々と授業を進めるタイプの講師はあまりいません。
生徒が通塾を続けるうえで、講師と合うかどうかはとても重要です。指導が上手いなどの魅力も必要ですが、生徒を惹きつける魅力は、情熱から生まれると考えています。
ーーそういった講師が揃うと、教室はどんな雰囲気になりますか?
和やかな雰囲気を維持しつつ、教室に活気が生まれます。また、臨海セミナーでは、同時に礼節やけじめといった点も重視しています。たとえば礼節に関してはあいさつにはどういった意義があるのかを話します。けじめについては10分間の休み時間のうち、5分は休憩、授業の5分前からは準備を始めるように指導しています。
ーー講師育成の取り組みについて教えてください。
全講師の指導力を数値化しています。数値化するために、生徒に満足度アンケートを実施しています。また、巡回講師という監査役のような講師を配置し「この授業を保護者の方が見たらどう感じるか?」という視点からも点数を付けます。点数が低い項目については、再度研修を行います。
すべての生徒・保護者の最高の笑顔のために
ーー臨海セミナー小中学部は生徒にとってどのような場所でありたいと考えていますか?
「一番勉強を頑張れる場所」でありたいと考えています。そのためにさまざまな取り組みを行い、生徒がやる気になれる教室の雰囲気、環境作りを意識しています。
例を挙げると、各種模擬試験ランキング、点数がどのくらい上がったか、各種受験・勉強情報の掲示などを行っていますし、自習室内のルールを徹底し、自学自習できるプリントを設置する、欠席者に電話連絡・補習案内を実施するなどの工夫をしています。
ーーこのインタビューを通じて、面倒見の良さを強く感じました。最後に、塾を探している保護者の方にメッセージをお願いします。
臨海セミナーにはすべての生徒と保護者の方に合う多彩なコースがあり、進路を相談できる環境と合格に導くノウハウがあります。講師一同すべての生徒・保護者の方の最高の笑顔のために全力を尽くしています。見て、比べて、試してみてください。成績アップに向けてお子さまのサポートをさせていただきます。
ーー本日はありがとうございました。
取材協力:臨海セミナー小中学部