- 北辰テストの基本と、埼玉県の高校受験で重要視される理由
- 私立高校の「確約」を取るためのしくみと具体的なステップ
- 偏差値・判定の読み方と主要私立高校の確約基準の目安
- 2025年の確約制度への是正勧告と、今後の受験戦略への影響
埼玉県で高校受験をするなら、避けて通れないのが「北辰テスト」です。北辰テストはただの模擬試験ではなく、私立高校の合否を左右する埼玉県独自の仕組みと深く結びついています。
この記事では、北辰テストの基本から確約制度の最新動向、偏差値アップの具体的な勉強法まで、2027年度入試に対応した情報をまるごと解説します。
2025年には埼玉県が確約制度に関する実態調査を行い、今後の制度変更の可能性にも注目が集まっています。こうした最新の動きも踏まえながら、受験戦略の全体像をお伝えします。
- 北辰テストとは?埼玉の高校受験に欠かせない理由
- 北辰テストの概要
- なぜ埼玉だけ?北辰テストが特別になった背景
- 北辰テストの年間日程・出題範囲
- 【中3】年間スケジュールと各回の役割
- 中1・中2でも受けられる?
- 【2026年度〜】マークシート方式への移行について
- 北辰テストの「確約」とは?埼玉県私立高校入試の独自ルールをわかりやすく解説
- 確約=「実質的な合格内定」
- 確約を取るまでの4ステップ
- 「単願」と「併願」の違い
- 偏差値の「良いとこ取り」ルール
- 英検・漢検の加点で偏差値不足をカバーできる場合も
- 保護者の役割──個別相談会の準備と塾との連携
- 【2025年最新】確約制度に是正の動き──受験生への影響は?
- 何が起きた?文科省と埼玉県の動き
- 背景にある「授業料実質無償化」と奨学金競争
- 受験生・保護者は今どうすればいい?
- 北辰テストの偏差値を理解する──目安・点数換算・確約基準の見方
- 偏差値とは?── 点数との目安換算
- 偏差値帯別に見る確約基準のイメージ
- 特待生制度と偏差値の関係
- 北辰テストの結果の見方
- 個人成績表の読み方──志望校判定のA〜Dランク
- 「赤い×印」が偏差値アップの最短ルート
- 偏差値の上下に振り回されないために
- 北辰テスト対策に強い塾の選び方
- 塾を選ぶときの5つのチェックポイント
- 集団塾と個別指導塾、どちらが向いている?
- まとめ
北辰テストとは?埼玉の高校受験に欠かせない理由
北辰テストの概要
北辰テストは、埼玉県の中学生を対象に実施されている県内最大規模の模擬試験です。
中学3年生の約9割が受験すると言われており、埼玉県で高校受験をするなら事実上の「必須テスト」といえる存在です。
運営しているのは株式会社北辰図書。埼玉県に特化した模試を長年提供しており、県内の高校受験における信頼性は非常に高いものがあります。
北辰テストが他県の模試と決定的に異なるのは、私立高校の合否に直結する「入試インフラ」として機能している点です。
北辰テストの偏差値は、埼玉県内の私立高校が受験生の学力を判断するための最も重要な指標になっています。つまり、ただの腕試しではなく、受験の合否そのものに関わるテストなのです。
なぜ埼玉だけ?北辰テストが特別になった背景
「北辰テストって埼玉だけなの?」と驚く方も多いかもしれません。ここまで模擬試験が入試に直結する仕組みは、全国的に見ても埼玉県特有のものです。
その背景には、1990年代の教育行政の転換があります。
1993年、当時の文部省(現・文部科学省)が「学校内での業者テストの実施」や「業者テストの結果を進路指導に使うこと」を禁止しました。
それまでは中学校の先生が北辰テストなどの結果をもとに私立高校と交渉し、合格の見通しを立てていたのですが、この通達によってそれができなくなったのです。
しかし、私立高校側は通知表の内申点だけでは受験生の学力を正確に把握できません。
そこで生まれたのが、受験生と保護者が自ら私立高校の「個別相談会」に出向き、北辰テストの成績表を見せて合格の可能性を確認するという現在の仕組みです。
こうして北辰テストの偏差値は、埼玉県の私立高校入試における唯一の共通指標として定着しました。この仕組みが、後述する「確約」制度へとつながっていきます。
北辰テストの年間日程・出題範囲
【中3】年間スケジュールと各回の役割
北辰テストは中学3年生を対象に年8回実施されます。ただし、すべての回が同じ重みを持つわけではありません。
私立高校の確約に使えるのは7月(第3回)以降の結果であり、どの回をどう活用するかが受験戦略の鍵になります。
回 実施時期 出題範囲の特徴 受験戦略上の位置づけ 第1回 4月下旬 中2までの全範囲 現在の実力を把握する回。確約には使えない 第2回 6月 中3の初期内容を含む 夏休みの学習計画を立てるための資料に 第3回 7月 ─ 確約に使える最初の回。ここから本番 第4回 8月 夏休みの学習範囲を含む 夏期講習の成果を確認。9月の個別相談に備える 第5回 9月 中3の出題範囲がまだ限定的 最重要回。高い偏差値を出しやすい 第6回 11月 ─ 受験者数が最も多い回。確約の最終調整に 第7回 12月 学校選択問題タイプを選択可能 難関公立校志望者の実力判定にも対応 第8回 1月 入試直前の総合的な出題 公立入試の最終シミュレーション
特に注目すべきは第5回(9月)です。
中3の出題範囲がまだ狭いため、夏休みにしっかり勉強した受験生が高い偏差値を出しやすい回として知られています。多くの受験生がこの回で確約に必要な偏差値のクリアを狙います。
中1・中2でも受けられる?
北辰テストには中学2年生を対象にした回もあります。確約には直接使えませんが、受験の雰囲気を早めに体験できるというメリットがあります。
初めて大きな会場で、知らない生徒に囲まれてテストを受ける経験は、中3になってからの本番に向けた良い予行演習になります。
また、早い段階で自分の苦手分野を把握できれば、塾での学習計画にも反映しやすくなります。
【2026年度〜】マークシート方式への移行について
2027年度の埼玉県公立高校入試からマークシート方式が導入されることに伴い、北辰テストも2026年3月から解答方式が大きく変わっています。
2027年度入試を受ける受験生は、新方式での受験が前提になります。
項目 従来の形式 2026年度以降 解答方式 記述(手書き)中心 マークシート中心 記述問題の割合 3〜5割 約1割に削減 国語の課題作文 あり(200字程度) 廃止
これにより、「選択肢を正確に読み解く力」や「消去法で絞り込む力」がより重要になります。一方で、マークの塗り間違いや消し残しが新たな失点リスクになるため、丁寧なマーキングの練習も必要です。
2027年度入試を受ける受験生にとって、北辰テストでマークシート形式に慣れておくことが、そのまま公立入試本番の対策にもつながります。
北辰テストの「確約」とは?埼玉県私立高校入試の独自ルールをわかりやすく解説
確約=「実質的な合格内定」
埼玉県の私立高校入試には、「確約」と呼ばれる独自の仕組みがあります。
確約とは、入学試験を受ける前の段階で、高校側から「合格の見込み」を伝えてもらうことです。
具体的には、私立高校が開催する「個別相談会」に北辰テストの成績表と通知表を持参し、基準を満たしていれば「安心して受験してください」といった言葉をもらえます。
ただし注意点があります。確約はあくまで「暗黙の了解」であり、学校側が公式に認めている制度ではありません。「確約」という言葉を高校側が直接使うことはほぼなく、正式な合格通知でもありません。
とはいえ、確約を得た受験生が不合格になることは、白紙答案を出す・著しい迷惑行為をするなどの非常識な行動をしない限り、まずありません。実質的に「合格内定」と考えてよいでしょう。
確約を取るまでの4ステップ
まず、確約を取るまでの全体像を押さえましょう。
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学校説明会で基準を確認する(夏〜秋)
各私立高校は夏以降に学校説明会を開催します。ここで「北辰テストの偏差値がいくつ以上必要か」「内申点の基準はどの程度か」といった確約の基準を確認できます。
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7月以降の北辰テストで基準をクリアする
多くの学校では「7月以降の北辰テストで、基準偏差値を2回以上クリアすること」が条件です。1回だけでは不十分な場合が多いため、計画的に複数回受験することが重要です。
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個別相談会に参加する(9月以降)
保護者同席で個別相談会に参加し、北辰テストの成績表(個人成績票)と通知表の写しを提示します。基準を満たしていれば、この場で確約に相当する言葉をもらえます。
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確約成立
「安心して受験してください」「大丈夫です」などの言葉を担当者から得られれば、確約は成立です。あとは入学試験当日に普通に受験すれば、合格できます。
「単願」と「併願」の違い
確約には大きく分けて「単願」と「併願」の2種類があります。
区分 意味 基準の傾向 単願(専願) その高校を第一志望とし、合格したら必ず入学する 偏差値で1〜2、内申で1〜2程度低い(入りやすい) 併願 公立高校や他の私立が第一志望。滑り止めとして確保する 基準は厳しめに設定される
併願の確約は複数の高校から取得できます。「A高校とB高校の両方から併願確約をもらっておき、公立高校が第一志望」という受験パターンは埼玉県では非常に一般的です。
一方、単願と併願は最終的な出願時にどちらか一方を選ぶ必要があるため、併用はできません。
偏差値の「良いとこ取り」ルール
確約の偏差値判定には、受験生にとって有利な仕組みがあります。
- 3教科(国数英)と5教科のうち、偏差値が高い方を採用してくれる学校がほとんど
- ハイブリッド判定:7月は3教科でクリア、9月は5教科でクリア──このように異なる教科数で達成した場合でも、「2回クリア」として認めてもらえるのが一般的
このように「良いとこ取り」ができるため、「理社が苦手だから3教科で勝負する」「理社が得意だから5教科の方が有利」といった教科選択の戦略も重要になってきます。
ただし、一部の学校では複数回の偏差値の平均を基準にするケースもあるため、学校ごとのルールを確認することが大切です。
英検・漢検の加点で偏差値不足をカバーできる場合も
北辰テストの偏差値が基準に1〜2ポイント届かない場合、英検や漢検の取得級が「加点措置」として機能することがあります。
加点のパターンは主に3つです。
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偏差値への換算加点
英検準2級で北辰偏差値に+1〜+2として計算
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内申点への直接加点
3級で5科合計に+1、準2級で+2 など
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入試当日点への加点
実際の試験得点に5〜10点をプラス
偏差値60以上の学校を狙う場合、英検準2級以上を持っていると加点の恩恵が大きくなります。
一方、偏差値50以下の層では、検定対策に時間を使うより北辰テスト自体の得点力を高めた方が効率的という指摘もあります。
加点ルールは学校ごとに異なるため、塾の先生や学校説明会で必ず確認しましょう。
保護者の役割──個別相談会の準備と塾との連携
個別相談会では保護者が「交渉役」
個別相談会には保護者の同席が基本です。保護者は受験生の「代理人」として、北辰テストの成績表を最も有利な形で提示する役割を担います。
例えば、3教科と5教科で偏差値が異なる場合、高い方を前面に出して説明する。複数回の結果から基準をクリアしている回を選んで見せる。
こうした「見せ方の工夫」は、確約を取る上で重要なポイントです。
複数の学校から確約を取得した場合、最終的に1校に絞り込む必要があります。その際の判断軸としては以下が参考になります。
- 自宅からの通学時間
- カリキュラムやコースの特徴
- 大学進学実績
- 学費(特待生制度の有無を含む)
- 校風や部活動
塾が保護者の相談役になる
確約を取るプロセスでは、塾の先生が保護者にとって心強い相談相手になります。
- 個別相談会の前に、成績表を塾の先生に見せて「どの学校のどのコースなら基準に届くか」をシミュレーションしてもらえる
- 塾によっては、個別相談会に向けた事前アドバイスや想定問答の準備までサポートしてくれるケースもある
- 確約基準は年度ごとに変わるため、毎年多くの受験生を送り出している地域密着型の塾ほど、最新の基準情報に精通している
- 志望校選定で迷ったとき、塾の先生は「受験のプロ」として客観的なデータに基づいたアドバイスをくれる
保護者だけで情報収集から交渉まですべてをこなすのは大変です。塾を相談役として活用することで、負担を分散しながらより精度の高い受験戦略を立てることができます。
【2025年最新】確約制度に是正の動き──受験生への影響は?
何が起きた?文科省と埼玉県の動き
長年にわたり埼玉県の入試文化として定着してきた確約制度ですが、2025年に大きな動きがありました。
文部科学省が「業者テストの結果を入学者選抜に使うのは不適切」という従来の方針を改めて表明。これを受け、埼玉県は県内すべての私立高校を対象に実態調査を実施しました。
調査の結果、以下の実態が明らかになっています。
- 業者テスト(北辰テスト等)を特待生の候補判定に使っていた高校が9校
- 生徒や保護者にテスト結果の持参を求めていた高校が9校
埼玉県はこれらの高校に対して改善を要請しています。
背景にある「授業料実質無償化」と奨学金競争
この問題が表面化した背景には、私立高校の授業料実質無償化の流れがあります。
これまで私立高校の特待生制度は「授業料免除」が最大の魅力でした。しかし無償化が進むと、その特典では生徒を集められなくなります。
そこで一部の私立高校が100万円を超える給付型奨学金を新たに用意し、「北辰テストの偏差値が◯◯以上なら奨学金を支給」という形で、実質的に業者テストを入試判定に使う構図が生まれました。
この”奨学金競争”が文科省・県の調査のきっかけとなったのです。
受験生・保護者は今どうすればいい?
実際、2026年度入試(2026年1〜3月実施)では確約制度はこれまで通り機能しました。30年以上続いてきた仕組みを一気に変えることは現実的に困難であり、2027年度入試でも大枠は維持される見通しです。
ただし、今後数年のうちに制度が縮小・変更される可能性はゼロではありません。2027年度入試の受験生・保護者としては、以下の対策を意識しておくとよいでしょう。
北辰テストの偏差値と内申点の”二刀流”で備える
偏差値だけに依存せず、通知表の成績もしっかり高めておくことが、どんな制度変更にも対応できる最も確実な方法です。
具体的には、中3の1学期の定期テストと7月以降の北辰テストを同じ熱量で対策しましょう。内申点は1学期の成績がベースになるため、ここで手を抜くと後から取り返しがつきません
最新情報をキャッチする
各校の学校説明会や埼玉県教育委員会の発表を随時チェックしましょう
地域の受験事情に詳しい塾に相談する
制度変更の動きをいち早くキャッチし、受験戦略に反映するには、毎年多くの受験生を送り出している地元の塾の情報力が大きなアドバンテージになります。
北辰テストの偏差値を理解する──目安・点数換算・確約基準の見方
前章で触れた通り、確約制度は2027年度入試でも基本的にこれまで通り機能する見通しです。ここからは、確約を取るために実際に必要な偏差値の目安を確認していきましょう。
偏差値とは?── 点数との目安換算
偏差値は「受験者全体の中で自分がどの位置にいるか」を示す数値です。平均点を取った場合が偏差値50で、そこからどれだけ上(または下)にいるかを表します。
偏差値 全体での位置 ざっくりしたイメージ 70 上位約2% 学年に1〜2人レベル 65 上位約7% クラスで2〜3番 60 上位約15% クラスで5〜6番 55 上位約30% 平均よりやや上 50 ちょうど平均 真ん中
北辰テストの場合、5教科合計の点数と偏差値のおおまかな対応は以下の通りです(回によって変動するため、あくまで目安です)。
5教科合計(500点満点) 偏差値の目安 430点以上 70前後 400点前後 65前後 370点前後 60前後 330点前後 55前後 300点前後 50前後
偏差値帯別に見る確約基準のイメージ
確約基準は非公式であり、年度ごとに変動します。以下はあくまで全体的な傾向を示したものです。
偏差値帯 対象となる学校のイメージ 基準の傾向 70以上 県内最難関クラス 偏差値重視。7月以降2回達成が必須 65〜69 上位進学校の特進・選抜コース 偏差値重視だが、英検加点が効くことも 60〜64 中堅上位の特進コース 偏差値+内申点の「ダブル基準」が増える 55〜59 中堅校の進学コース 内申点の比重が高くなる 50〜54 中堅校の総合・一般コース 内申点と偏差値の両方で基準あり
【参考】主要私立高校の確約偏差値の目安
上位〜最難関クラス(併願時の目安)
高校名 コース名 偏差値目安 備考 栄東 東・医 72 7月以降2回 栄東 α 70 7月以降2回 開智 T 72 7月以降2回 開智 S1/S2 68〜70 コースにより変動 淑徳与野 T類 71 女子校。基準が非常に厳格 大宮開成 先進 69〜70 近年の進学実績で上昇傾向 川越東 理数 70 男子校。理系特化 昌平 T特選 68〜70 IB(国際バカロレア)併設
中堅クラス(併願時の目安)
高校名 コース名 偏差値目安 内申基準の傾向 浦和麗明 特選I 64〜65 偏差値重視 叡明 特進選抜I 64〜66 ─ 浦和学院 T特/S特 61〜64 5科22以上 花咲徳栄 理数・特選 58〜61 3科または5科で判定 西武台 特進S 62 コースにより加点制度あり 山村学園 S1 62〜65 9科40かつ5科22以上 等
- 中堅校では偏差値と内申点の「ダブル基準」を採用する学校が多くなります
- 単願の場合、偏差値で1〜2・内申で1〜2程度低い基準が適用されるのが一般的です
- 上記はすべて過年度の目安であり、年度によって変動します。正確な基準は各校の学校説明会で確認するか、地域の受験情報に詳しい塾に相談するのが最も確実です
特待生制度と偏差値の関係
確約基準を大きく上回る偏差値を安定して出せた場合、入学金や授業料が免除される「特待生(奨学生)」の対象になる学校もあります。
ただし、前述の通り特待生制度をめぐっては県の是正指導が入っている状況です。今後、特待基準の運用方法が変わる可能性があるため、最新情報の確認は欠かせません。
北辰テストの結果の見方
個人成績表の読み方──志望校判定のA〜Dランク
北辰テストの受験後に返却される「個人成績表」には、偏差値のほかに志望校ごとの合格可能性が表示されます。
ランク 判定 意味 A1〜A3 合格圏 当日のミスがなければ合格可能性が極めて高い B1〜B3 可能圏 合格ライン上。今後の努力次第で合格圏へ C1〜C3 努力圏 偏差値が3〜5ポイント不足。挽回は十分可能 D 再考 志望校の見直し、または学習方針の大幅な転換が必要
この判定は埼玉県内の膨大な過去データに基づいており、公立高校の出願先を最終決定する際の最も重要な判断材料になります。
B判定の場合は「このまま頑張れば手が届く」、C判定でも「正しい対策をすれば逆転は十分可能」と捉え、判定結果を次のアクションにつなげることが大切です。
「赤い×印」が偏差値アップの最短ルート
成績表には、各問題の正答率と自分の正誤が記載されています。ここで注目すべきなのが「赤い×印」です。
赤い×印は、自分と同じ志望校を目指す受験生の多くが正解しているのに、自分が間違えた問題を示しています。言い換えれば「本来なら取れるはずだった問題」です。
偏差値を効率よく上げるには、正答率10%以下の超難問に挑むよりも、この「赤い×印」の問題を確実に解けるようにする方がはるかに効果的です。
塾に通っている場合は、成績表を持参すれば講師が弱点分析と優先順位の設定をしてくれます。自分だけでは見落としがちなパターンを指摘してもらえるのは大きなメリットです。
偏差値の上下に振り回されないために
北辰テストの偏差値は相対評価です。お子さん自身が成長していても、周囲の受験生も同時に伸びていれば数字が横ばいに見えることは珍しくありません。
偏差値が下がったときこそ、保護者に意識してほしいのは以下の3点です。
- 叱責ではなく「次のアクション」に目を向ける:成績表の「赤い×印」を一緒に確認し、具体的に何を改善すれば次は取れるかを考える
- 成績分析は塾に任せる:感情が入りやすい親子関係の中で冷静な分析をするのは難しいもの。プロに任せた方が、お子さんとの関係も良好に保てる
- 「聞き役」に徹する:受験生が一番つらいのは結果が出なかったとき。保護者は解決策を提示するより、まず話を聞いて受け止めることが大切
北辰テスト対策に強い塾の選び方
塾を選ぶときの5つのチェックポイント
北辰テスト対策という観点で塾を選ぶ際、以下の5つのポイントを確認するとよいでしょう。
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北辰テストの過去問演習・解説がカリキュラムに組み込まれているか
北辰テストには独自の出題傾向があります。定期テストの対策だけでなく、北辰テストに特化した演習の機会がある塾を選びましょう。
-
成績表の分析をして、次回に向けた具体的な学習計画を立ててくれるか
返却された成績表を持参したとき、弱点を分析し「次のテストまでに何をすべきか」を明確にしてくれる塾は、偏差値アップに直結するサポートをしてくれます。
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確約に関する最新情報を把握しているか
確約の基準値、個別相談会の日程、英検加点の変更点など、年度ごとに変わる情報を的確に提供してくれるかどうかは重要です。
-
個別相談会に向けたサポートがあるか
志望校選定の相談や、個別相談会の準備をサポートしてくれる塾であれば、初めての高校受験でも安心して臨めます。
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公立入試まで見据えた指導ができるか
確約はゴールではなく、多くの受験生にとっては「安全網」です。確約を確保した後、第一志望の公立高校合格まで伴走してくれる塾を選ぶことが大切です。
集団塾と個別指導塾、どちらが向いている?
| 集団塾 | 個別指導塾 | |
|---|---|---|
| 強み | 周囲と競い合う緊張感が本番に近い。 北辰テスト対策講座を開講している塾も多い | 苦手教科の集中対策、成績表の個別分析に強い。 「赤い×印」の解消に向いている |
| 向いている生徒 | 競争環境でモチベーションが上がるタイプ。 ある程度の基礎力がある生徒 | マイペースで学習したいタイプ。 特定の教科を重点的に伸ばしたい生徒 |
どちらが合うかはお子さんの性格や現在の学力によって異なります。まずは体験授業で雰囲気を比較してみることをおすすめします。
まとめ
北辰テストは「受けて終わり」ではありません。結果をどう分析し、次にどうつなげるか──そのサイクルを回し続けることが、偏差値アップと志望校合格への最短ルートです。
確約制度は今後変化していく可能性もあります。北辰テストの偏差値と内申点の“二刀流”で備えておけば、どんな制度変更にも対応できます。
一人で抱え込まず、塾の先生や学校の先生と力を合わせて、チーム戦で高校受験を乗り越えていきましょう。
※本記事に掲載している情報は記事執筆時点のものです。料金・キャンペーンなどの最新情報は各教室にお問い合わせください。
