英語塾に通う小学生が増えています。
「少しでも早くから英語を学ばせたい」
「将来を考えて、英語が得意になってほしい」
そう考えて塾を検討している家庭も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、小学生におすすめの塾を厳選してご紹介します。目的に合わせた塾の選び方も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
英語塾に通う小学生の割合
アンケート調査によると、小学生のうち33.1%が英語の習い事をしていると回答しています。
また、過去に習い事をしていた生徒や、検討中の生徒を合わせると、小学生の英語学習に関心がある家庭は約70%にのぼることがわかりました。

英語塾に通う小学生が増えている理由
では、なぜ英語学習への関心が高まり、塾に通う小学生が増えているのでしょうか。その理由を解説します。
学校の英語授業では不十分だから
小学校の英語の授業は、3年生から始まります。文部科学省の学習指導要領では、次のように定められています。
- 小学3・4年生:外国語活動(評価の対象外)
- 小学5・6年生:教科(評価の対象)
- 小学校で学ぶ英単語数:600語〜700語
しかし、現時点では教師の指導力が十分でない学校も多いため、しっかり定着しないまま中学に入学するケースも多く見られます。
中学卒業までに2,200〜2,500の英単語を扱うため、中学入学時点で英語の基礎知識がなければ大きく出遅れることになります。
それを考慮して小学生のうちから英語塾に通い、英語力の定着を図る動きが広まっています。
中学受験で取り入れる学校が増えているから
中学受験において、英語を入試科目として採用する学校が少しずつ増えてきました。たとえば、以下の中学校では、英語を活用した入試が実施されています。
中学校 | 入試科目 |
---|---|
江戸川学園取手中学校 | ・5教科型(リスニング:小学校卒業程度レベル) ・英語型(筆記・リスニング:英検3級〜準2級レベル) |
豊島岡女子学園中学校 | ・算数・英語資格入試(英検級によるみなし得点を加算) |
三輪田学園中学校 | ・英検利用入試(英検級によるみなし得点を加算) |
湘南白百合学園中学校 | ・英語資格入試(英検級によるみなし得点を加算) |
そのため、中学受験を見据えて早い段階で英語を学び始める生徒も増えています。
後述しますが、実用英語技能検定(以下「英検」)を合格の基準に採用している中学校が増え、英検取得によって入試が有利になります。
社会全体で英語の需要が高まっているから
国内企業が英語を公用語にする動きや、人材の多様化などで、仕事の現場で英語を必要になる機会が増えています。そのため、多くの家庭が、子どもに英語を身につけさせたいと考えるようになりました。
こうした社会状況の変化により、英語塾は定番の習い事の一つとして定着しつつあります。
小学生は英語塾では何を学ぶ?

小学生向けの英語塾とはどういう塾なのか、何を学ぶのかを解説します。
英語塾の授業内容
一般的な英語塾では、読む、書く、話す、聞くといった英語の学力向上のための学習をします。
小学校の授業内容の補習ではなく、将来を見据えて英語力を身につけることと、英検資格の取得を目指すことが、英語塾の目的です。
学校の英語授業との違い
学校の英語授業と英語塾の違いは、英語指導における専門性の高さと、指導内容の体系性にあります。
小学校の教員は、英語指導に関する研修を受けています。
しかし、指導体制や専門性にはまだばらつきがあり、学んだ内容を十分に定着させる環境が整っていない学校も少なくありません。
一方、英語塾では、英検資格取得などの目標に沿って編成されたカリキュラムにもとづき、英語指導の専門講師が指導を行います。
英語を体系的に学びながら、特定の目的に沿った力をつけられるのが、英語塾の特徴です。
英会話スクールとの違い
英会話スクールと英語塾では、学ぶ目的や内容が異なります。
英会話スクールでは、英語でのコミュニケーション力を育てることを重視しています。
講師は外国人や、英語ネイティブに近い日本人が多く、実践的な会話表現や発音、イントネーションなどを中心に学びます。
一方、英語塾の講師は日本人のことが多く、文法や語彙の理解、英作文の添削、リーディングの演習など、学力としての英語を身につける指導が行われます。
小学生が英語塾に通うメリット
小学生が英語塾に通うメリットは、大きくわけると2つあります。
受験や将来に役立つ英語力が身に付く
英語塾では、英語の学力を高める学習をします。
英語4技能を総合的に伸ばせる
英語塾では、リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの、いわゆる4技能を総合的に学習します。また、英検資格の取得を目指し、英作文の添削なども行われるため、英語の学力を伸ばせます。
将来に役立つ実践的な英語力が身につく
語学は、早く学び始めるほど定着しやすいとされています。
早い段階で英語学習を始め、段階的に英検の級を取得していくことで、将来に生かせる英語力と資格の両方を身につけられるというメリットがあります。
中学受験で有利になる場合がある
中学の入試科目として英語を導入する学校が少しずつ増えています。
特に、英検の級に応じて得点を加算する制度を採用する学校が増えているため、3級以上を取得していると中学受験で有利になる可能性があります。
また、英検3級の取得を高校への内部進学条件としている中学校や、英語資格を活用した入試制度(英語資格利用入試)を導入している大学も増えているため、英語資格を持つことで将来の進路の選択肢が広がる可能性があります。
英語が得意になりやすい
英語塾で学ぶと、実力が身に付き、英語に意欲的に取り組めるようになります。
早く始めると苦手意識がつきにくい
小学生のうちに英語を学んでおくと、中学の英語授業の先取りになります。
小学生向けの英語塾の多くが英検3級の取得を目標にしており、実際に小学生の英検受験者のうち4人に1人が3級に合格しているという調査結果もあります。(株式会社児童英語研究所のプレスリリースより)
英検3級は、中学卒業相当のレベルです。小学生のうちにここまでの英語力を身につけておけば、中学の英語授業に抵抗がなくなり、定期テスト等で良い成績を収められることが期待されます。
周りと差がつく前にスタートできる
日本英語検定協会の発表によると、2023年4月〜2024年3月の英検受験者のうち、小学生以下は551,604人でした。
前年と比較すると、小学生以下の受験者は約26,000人増えており、今後もますます増えていくことが予想されます。
多くの小学生が英語を学び始めている今、周りと差がつく前に学び始めることは重要です。
小学生向け英語塾の費用相場

英語塾の費用は、塾によって大きく異なります。例として、6つの塾の月謝を紹介します。
塾名 | 月謝 |
---|---|
トリプレットイングリッシュスクール | 38,500円〜82,500 円 |
吉田塾 | 19,800円 |
ハピクル英語塾 | 6,600円〜9,500円 |
平岡塾 | 22,000円 |
プログレスアカデミー英語塾 | 15,400円〜 |
J PREP斉藤塾 | 36,300円 |
なお、英語塾の月謝は、英会話スクールと比較すると高めに設定されていることが多いです。参考情報として、小学生向け英会話スクールの月謝を紹介します。
スクール名 | 月謝 |
---|---|
イオンキッズ | 10,560円〜 |
ベルリッツキッズ | 14,980円〜 |
シェーン英会話 | 11,550円〜 |
小学生におすすめの英語塾10選
小学生向けの英語塾の中から、おすすめの塾をピックアップして紹介します。
トリプレットイングリッシュスクール

少人数指導の英語塾です。5年生から入塾可能で、習熟度に合わせて指導するスタイルを採用しており、英検対策や過去問対策も時間をとってしっかり行います。
授業コマ数は週2回から週6回まで選べるため、早く英検資格を取得したい場合は、多く通って学習スピードを上げることも可能です。
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吉田塾
個別指導の英語塾です。英検対策や中学受験対策など、目的に合わせてカリキュラムを組み、目標達成に向けてマンツーマンで指導してもらえます。小学生で英検3級取得を目指します。
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KECこども英語教室
英語4技能を楽しく学べる英語専門塾です。人前で読んだり話したりする機会が多いので、語彙力や聞く力、話す力が自然と身につきます。オリジナルテキストを使い、意欲的に学べるよう工夫されています。
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ハピクル英語塾
日本人講師による楽しい授業で、英検合格を目指す英語塾です。
毎年多くの生徒を合格に導いており、2024年は、小学生の英検4級・5級合格率100%、3級は94%でした。
英検前には、リーディング、ライティング、リスニングなど必要な対策徹底的に行います。
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英検アカデミー
英検対策コースの指導力に定評のある英語塾です。
他には、中学の授業先取り、中学受験対策など複数のコースが用意されており、公立小学校の生徒はもちろんのこと、多くの私立小学生も受講しています。北海道から沖縄まで、各地に校舎があります。
東進こども英語塾
東進こども英語塾は、スピーキングや英検対策などを総合的に学べる英語塾です。
週2回の通塾で、2年後には中学3年生レベルの英語力を目指すプログラムが採用されています。
教室は北海道から九州まで全国に展開されています。
ビースタジオ
ベネッセの英語教室です。4技能をしっかり学ぶプログラムで、日本人講師と外国人講師の教室があります。
全国展開されており、英検対策講座を開催している教室も各地にあります。GTEC Juniorを受験できます。
平岡塾
小学校6年生から入れる英語塾です。ネイティブ講師の会話レッスンと並行して、文法や読解もしっかり学びます。
カリキュラムが整備されており、小学生から社会人まで継続して学べるシステムです。
プログレスアカデミー英語塾
小学3年生から入れる英語塾です。入門コース、中学受験コース、英検対策など複数コースがあり、目的に合わせて選べます。
追加で、ネイティブ講師の英会話講座や英検前の追加授業なども選択可能です。
J PREP斉藤塾
話す、書く、読む、聞く、考えるの5技能を伸ばす英語塾です。
小学5年生から入塾可能で、高校1年生まで大学留学できる英語力を身につけるプログラムです。中学受験対策は行っていないので注意してください。
小学生向け英語塾選びのポイント
英語塾には、それぞれ特徴があります。数ある英語塾の中から、お子さまに合った塾を選ぶポイントを紹介します。

学習内容が目的に合っているか
英語塾には、英検対策を重視する塾、会話力の向上を目的とする塾、中学受験を視野に入れた塾などがあります。
まずは、英語をどのように学ばせたいのかを明確にし、目的に合った塾を探しましょう。
目的をはっきりさせないまま通い始めてしまうと、期待する成果につながらない可能性があります。
英検対策ができるおすすめ塾については、こちらの記事も参考にしてください。
参考記事:英検®対策におすすめの塾13選!塾に通うメリットや選び方のポイントも解説
通塾型かオンライン型か
英語塾には、教室に通う通塾型と、自宅でパソコンやタブレットを使って学ぶオンライン型があります。
対面授業には、細かく目を配って指導してもらえるというメリットがあります。
オンライン型は自宅で受講できるため、近隣に塾がなくても学べます。
日本人講師か外国人講師か
英検対策などを行う英語塾では、日本人講師が指導する場合が多いですが、外国人講師が担当する塾もあります。
ネイティブの発音を学びたい場合は外国人講師が向いていますが、英検対策や英語の学力向上を目指す場合は日本人講師の方が向いています。
中学受験対策の有無
中学受験を視野に入れている場合は、英検対策や入試対策に力を入れている塾を選ぶ必要があります。
多くの英語塾では英検対策は行いますが、5教科型の入試対策に対応している塾は限られていますので、各塾の学習内容をしっかりチェックしておきましょう。
中学受験対策は専門の塾で行うのがおすすめです。
参考記事:首都圏・関西圏の中学受験おすすめ塾24選!中学受験は塾選びが合格のカギ
予算に合っているか
英語塾では、月謝以外に以下のような費用がかかることがあります。
- 入会金
- 教材費
- 施設費
- 検定料
月謝だけを想定していると予定よりも高くなってしまうことがあるため、1年間のトータルの費用を調べておくと安心です。
自宅から通いやすいか
小学生の塾や習い事は、通いやすい立地であることが重要です。公共交通機関を使って一人で通う場合は、帰宅時間が何時ごろになるのか、安全に通えるかをチェックしておきましょう。
意欲的に学べるか
本人が楽しく前向きに通えるかどうかで、成果が大きく変わります。長く通い続けるためにも、講師との相性や、通いたい塾かどうかを見極めるために、体験授業を受けてみることをおすすめします。
まとめ
小学生におすすめの塾や、お子さまに合った塾選びのポイントを紹介しました。
無理なく通えて、意欲的に学べる塾を見つけることが、英語力を伸ばす第一歩です。よさそうな塾が見つかったら、まず無料体験に申し込み、各塾の特徴を比較してみることをおすすめします。
※本記事に掲載している情報は記事執筆時点のものです。料金・キャンペーンなどの最新情報は各教室にお問い合わせください。