【数字には表れない大切なことを教える】創英ゼミナールにインタビュー
東京、神奈川を中心に133教室を展開する創英ゼミナールは、生徒が自分で勉強ができるようになるための1対3、1対4指導が特徴の個別指導塾です。今回は成績を上げるための指導や環境、非認知スキルの育成プログラムなどについて山本先生に伺いました。
- 山本 寛(やまもと かん)先生
- 創英ゼミナール 生徒指導部門 責任者 「夢見る力と大きな感動を」という企業理念に共感し、『創英ゼミナール』を運営する株式会社 創英コーポレーションに入社。戸塚地域における新規開校校舎の立ち上げに従事。教室長として経験を積み、戸塚・茅ヶ崎・横浜・川崎の地域責任者を歴任。現在は、生徒指導部門の責任者として生徒さんの成績向上に向け、さまざまな企画を立案・実施している。
すべての教室で高クオリティの指導を提供
ーー本日はよろしくお願いします。まず、山本先生についてお聞きします。先生の校舎での役割やお仕事の内容について教えてください。
入社後、戸塚地域における新規開校校舎の立ち上げに従事したのち、
教室長として経験を積み、戸塚・茅ヶ崎・横浜・川崎の地域責任者を経験しました。
その後、生徒指導部門の責任者として生徒の成績向上に向け、
さまざまな企画を立案・実施しています。
ーー山本先生はどんな想いから創英ゼミナールで働き始めたのですか?
生徒さんの可能性を信じ、受験勉強だけではない人間的成長を重視する「夢見る力と大きな感動を」という企業理念に共感し、「創英ゼミナール」を運営する株式会社創英コーポレーションに入社しました。
ーーありがとうございます。次に塾についてお話をうかがいます。創英ゼミナールの沿革や特徴を教えてください。
創英ゼミナールは1999年に神奈川県平塚市で創業した、小学生から高校生対象の個別指導塾です。現在は東京と神奈川に133教室を展開しており、すべての教室が直営であることが特徴です。
ーーすべての教室が直営だとどういった利点があるのですか?
全教室長が弊社社員なので、素早い連携が可能になります。FC(フランチャイズ)で教室を展開すると、運営会社によって方針や指導が異なり、「この教室の指導は良いのにこの教室は悪い」といったことが起こります。創英ゼミナールなら質の高い指導をすべての教室で提供することができるのです。
完全オープンスペースで学習していない時間を最小限に
ーー次に指導についてお聞きします。指導の形態や特徴を教えてください。
当塾は小中学生を対象に1対4、高校生を対象に1対3の個別指導を行っています。集団授業はなく、個別指導のみを提供しています。また、生徒ごとにパーティションを一切置かない完全なオープンスペースでの指導が特長です。
ーーパーティションで区切られていたほうが集中して学習ができるようにも思えますが、なぜオープンスペースになっているのですか?
講師が生徒全員の手元を見られる状態で授業ができるようにするためです。。もちろん、パーテーションで生徒さん同士が区切られているメリットももちろんあります。ですが、一方で講師が一人の生徒を見ている間、他の生徒さんは講師の視界から完全に見えなくなり、その瞬間は放置になってしまうのが難点です。
創英ゼミナールの授業は講師を生徒さんの机が囲み、生徒さん全員が講師と常に向き合う形になっていますので、その点は安心です。この形だとひとりに指導しているときも、講師はほかの生徒のことも視界に入っています。問題が分からずに手が止まっている生徒さんがいた場合も、講師の方から声をかけ、適切な関わりができるのです。
ーー個別指導は一般的に1対2が多いとお聞きします。1対4にはどういったメリットがありますか?
創英ゼミナールでは、実は1対4のほうが生徒さんが自立しやすいと考えております。
1対1や1対2の形態だとその仕組み上、講師が教えている時間が長くなることで、生徒さんが先生に依存してしまい、生徒さんの「自分で考える機会」まで奪ってしまうことがあります。その点、1対4の割合は、実に絶妙なバランスで適度に「教えすぎない」ので、生徒さんの自発性を効果的に引き出し、「自分で答えを導き出せた」という成功体験をもたせることができます。
学年別のフレキシブルな指導
ーー小学生から高校生までが対象とのことですが、それぞれの学年で求められる指導は異なると思われます。具体的にどういった指導をされていますか?
中学生が多いので、中学生の指導からお話しします。
中学1年生は英語と数学を週に2回、合計4時間のコースを選択している生徒さんが多いです。
中学2年生からは、週6時間で5教科を受講する生徒さんが増えてきます。英語と数学を2時間ずつ指導し、あとの2時間で残りの3教科を週替わりで指導するというコースです。
中学3年生以降になると半数以上の生徒さんがこのコースを選択しています。
小学生については主に苦手な教科の対策をします。算数と国語を選択する生徒さんが多く、高学年になると中学校への進学準備を意識されることもあり、英語の対策を求める方も増えてきます。
ーー中学受験への対応は行っていますか?
中学受験対策の専門コースは設けておりません。創英ゼミナールは公立中学へ進学したいお子さまのための指導がメインです。これは事前にご説明しているため、中学受験対策を集中的に行いたいお子さまが入塾し、適切な指導が受けられなかった、といったことはありません。
ーー高校生への指導についても教えてください。
高校生は、1:3の個別指導と、大学受験対策に直結した動画教材のプログラムを組み合わせて受講できるのが特徴です。1年生のうち苦手な教科を克服し、内申点を向上する目的の生徒さんが比較的多いです。2年生以降は徐々に大学受験を見据えた対策に移行していきます。実際に、創英ゼミナールの高校生は中学生のころから通塾している生徒さんが多いです。中には、小学生から高校生まで通ってくれる生徒さんもいます。生徒さんの特徴や伸びしろを良く分かっているからこそできる指導だと自負しています。
数字には表れない大切なことを教える
ーー創英ゼミナールにはどういったお子さまが合っていますか?
勉強のやり方がわからないお子さまにおすすめです。
誰でも成績が上がるように指導しますが、塾がないと勉強ができないお子さまになってはいけません。勉強以外にも目に見えない変化はたくさんあります。計画を立てられる、辛いと思ってもあと一歩踏ん張ることができる、自分で目標を決められるなど例を挙げればキリがないですが、こういった変化を促すために「やり方を教える」ことを大切にしています。そのため、勉強のやり方がわからないお子さまにぜひ来ていただきたいと考えています。
ーーどんな方法でやり方を教えるのでしょうか。
大きく分けてふたつの施策があります。
ひとつは年に4回行う「学習指導会」です。これは勉強する上で大切なことや、計画の立て方、小学生を対象に本の読み方をお伝えすることや、中学生を対象に高校受験の制度や仕組みを知る機会を持ってもらうための会です。
ーー計画の立て方や本の読み方、入試制度の理解は大切なことですが、誰かに教わる機会は少ないですよね。
はい。通塾いただくならそういったことも知ってもらいたいとの想いから無料で実施しています。また、創英ゼミナールでは1教科のみ選択している小中学生にも5教科の家庭学習用教材をお渡ししています。この教材の使い方や具体的な勉強の仕方も学習指導会でお伝えしております。
ーー5科目対応してもらえるのはありがたいですね! もうひとつの施策についても教えてください。
もうひとつは「TanQゼミ」です。これは思考力や表現力、判断力といった数字に表れない非認知スキルと呼ばれる能力を育てるためのプログラムです。中学生と高校生を対象に年間24回の講座を開いています。
ーー具体的にはどんなことをしているのですか?
一言で言えば正解のない問題に答えてもらいます。たとえば「人生でもっとも幸せだと感じる年齢は何歳ですか? 理由も合わせて5分で答えてください」といった問題です。
生徒さんはひとりひとり答えを出したあと、他の生徒と意見を交換し、数人一組で新しい回答を作ります。ほかの生徒さんと意見を交換することで、自分では考えつかなかった答えを知り、知見が広がるきっかけにもなります。
ーー社会に出ると正解のない問題のほうが多いと私自身も感じます。
加えて、社会に出たあとは1人の意見で物事を動かすことより、複数人の意見を掛け算して意思決定することのほうが増えます。その予行演習にもなります。
正解のある問題に答えられるようにするのは塾として当然です。答えのない問題にも楽しみながら臨める生徒に育てるため、これらのサービスを提供しています。
塾に来たくなる雰囲気と「真剣」な講師たち
ーー教室はどんな雰囲気ですか?
教室によって多少の差はありますが、厳しく指導するよりも自分でできるようになってもらう方針のため、楽しい雰囲気づくりを心がけてもらっています。授業がなくても塾に来たくなるような仕掛けもご用意しています。
ーーということは自習スペースは自由に使えるのですか?
はい。自由に使っていただけます。
ーー教室の雰囲気は講師や教室長によるところも大きいですよね。どういった方を採用されていますか?
教室長も講師も人柄を最重要視しています。もちろん、教科指導を行うに必要な学力も大切な基準です。ですが、それだけではいけません。生徒と真剣に、また愛情をもって接することができるかどうかを大事に考えています。
ーーでしたら研修が非常に重要になるかと思います。どういった研修を行っていますか?
初期研修としてどの講師も生徒さんと接する研修に十分に時間をかけています。初期研修では生徒との関わり方やほかの社員とのコミュニケーションを学びます。研修期間中は教室長や職員、ベテラン講師の下で授業を行い、ひとりで授業を行うのは研修を修了してからになります。加えて年に2回、地域ごとに数校舎から講師が集まってコンプライアンスや講師の勤続年数に応じた内容の研修を行います。
ーーお話を聞いていると、とにかく真剣であることを徹底されているように感じました。
はい。これは当社の企業理念にも通じるところなのですが、私たちは勉強することを通じて、夢や感動を自分で手に入れられる人を育てたいと考えています。
同時に我々講師もそうでありたいと思っています。講師が生徒さんに「先生は今、人生が楽しいですか?」と聞かれて曖昧な笑いを返すようではいけません。この質問に自信をもって楽しいよと答えられるのは、自分の人生を「真剣」に生きている人だけです。ですから創英ゼミナールの講師にはこの考えに共感できて、自分のことにも生徒さんのことにも真剣になれる人のみを採用しています。
合格者数ではなく合格率で見る実績
ーー神奈川県は集団指導を行っている大手の塾が多いですよね。そのなかで創英ゼミナールは個別指導を専門とし、規模を拡大しています。どういったニーズがあったのでしょうか。
個別指導に対するニーズの拡大は、大学の学部・学科の細分化、進路の多様化が原因と考えています。
一般的に学習塾の出口は大学受験ですが、大学の学科や入試は多様化しています。出口が多様化すればそこに至る道、つまり受験対策も多様化し、個別に対応せざるを得ません。集団指導の塾も映像授業を導入するなど個別の対応ができるようになっています。世の中が「個別」の指導を求めているのだと思います。
ーー世の中のニーズにしっかりと応えられているからこそ支持されているのですね。
創英ゼミナールは既存の塾と同じ土俵に乗るのではなく、新しい形の塾となることを目指してきました。高偏差値の学校に何人が入ったかという「合格者数」を目標にしてはおらず、生徒さんのうちどのくらいが志望校に入学できたかという「合格率」を大切にしています。生徒さんの夢や目標にしっかりと寄り添うスタンスが支持いただいている理由です。
第二の家として目に見えない変化も促します
ーー創英ゼミナールは生徒にとってどういう場所でありたいと考えていますか?
第二の家だと思っていただける場所でありたいと考えています。
子どものうちに関わる大人というのは、実はあまり多くありません。親は当然として、学校の先生、部活動のコーチくらいですよね。学校の先生は多くの生徒さんを見なくてはいけませんし、部活動のコーチは生徒さんの人生に向き合うような立場にありません。
しかし、個別指導塾の講師は生徒さんの人生に本気で向き合えると考えています。実際に両親よりも講師のほうが自分のことを話せると言ってくれる生徒さんもいます。私は自分の人生に本気で向き合ってくれる大人がいる第二の家だと思って貰いたいと願っています。
ーー最後に、保護者へのメッセージをお願いします。
お子さまが勉強のやり方がわからなくて困っていらっしゃれば、ぜひ創英ゼミナールにお任せください。
「個別指導は学校の勉強についていけない生徒さんが行く塾」という旧来のイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、創英ゼミナールは「集団だと物足りない生徒」にも指導が可能です。塾に通って勉強ができるようになる、というのは当然です。通塾するようになってから「元気にあいさつをするようになった」「脱いだ靴をしっかり揃えるようになった」…そんな日常の小さな変化から、「計画が立てられるようになった」「大変なことに逃げずに向き合えるようになった」「自分の人生を本気で考えられるようになった」といった価値観、考え方の変化まで、通知表に見えない変化も感じていただけると思います。ぜひ一度、お子様とご一緒に教室までお越しください。
ーー本日はありがとうございました。
取材協力:創英ゼミナール