【「夢」を突き詰めることが合格に直結!】総合型選抜専門塾AOIにインタビュー
年々受験者が増加傾向にある総合型選抜に特化した、総合型選抜専門塾AOI。2022年度入試合格率95.2%(※1)を実現する指導の実態や、総合型選抜に特化する理由について代表の小澤忠塾長にうかがいました。
(※1)AOIが推奨する併願数「3校以上」を受験した生徒から算出。
- 小澤 忠(こざわ ただし)塾長
- 株式会社花形 代表取締役
新卒で野村證券へ入社しトップクラスの営業成績を獲得し、その後MerrillLynchPB証券からヘッドハンティングを受けプライベートバンカーを5年経験。安定した生活だったものの「このままでいいのか」と疑問が生まれ、自分が本当にやりたいことの実現を決意し、総合型選抜専門塾AOIを運営する株式会社花形を設立。
大学受験を通して生徒の未来を拓きたい
ーー本日はよろしくお願いします。総合型選抜の対策に特化した塾は珍しいと思いますが、なぜこのような塾を作ろうと思ったのか教えてください。
総合型選抜専門塾AOIを7年前に開塾しました。
当時「総合型選抜(※2)という選抜方式を通して、生徒が本当にやりたいと思っていることに寄り添えば、その子なりの正解に近づけるに違いない」、また「やりたいことを賞賛してくれる大人が近くにいることで、人生によい影響を与えられるに違いない」そういう想いがきっかけです。
(※2)「総合型選抜」の詳細についてはこちら
この想いに至るまでに、私の生い立ちと出会いの2つが大きく関わっているので、まずは、私自身の経験からお話させていただきます。
私の家庭は、幼少期からとても恵まれているとはいえず、10代の頃を振り返ると、自分の将来を考える余裕もなく、日々の生活のことだけを考えざるを得ませんでした。
自分の夢を周りの大人に話しても否定されて、より現実的な方向へ進むように促されてきました。私は立命館大学出身で、その後、野村證券に入社し、一見すると人生の勝ちパターンに乗っていました。周りの大人たちの話を信じて、有名企業に就職してお金を稼げば幸せになると思っていたのですが、実はそうではないことに気づいてしまい、自分の素直な気持ちに向き合えていなかったことを後悔しました。
この経験から、最短ルートではなくても、本当に自分のやりたいことに向き合うことにこそ価値があると強く思いました。
ーー具体的にはどういったきっかけがあったのでしょうか?
転職した先の職場で、総合型選抜(旧AO入試)を経て入学した大学生と出会いまして、総合型選抜に対する印象が180度変わりました。
私が受験生だった頃もAO入試の制度はあったのですが、今ほどメジャーなものではなく、実績を積んでいるごく一部の学生が受ける印象でした。しかし、実際には「志望理由書で自分の本当にやりたいことを言語化し、それと大学で学べることのマッチング度合いが評価される。」という本質があることに気づくことができたんです。
同時に、首都圏の予備校で行われているAO入試対策の指導の実態を知り、疑問を持つようになりました。たとえば、ある予備校では、型に当てはめた志望校選定を行い、過去の塾生の合格者が書いた志望理由書のパターンをなぞった指導をし、合格までの最短ルートを走らせるということが行われていたと聞きました。
効率よく合格に近づけるかもしれないから、その時はハッピーかもしれない。でも、いつか私が経験したようなミスマッチを感じて立ち止まってしまう生徒がたくさんいるのではないかと心配しました。本当は、その子にしかない答えをどれだけ探し出せるかが大事なのに、その子の言葉で書かれていない志望理由書は、人生につながる第一歩にはならないと思います。
そのため、遠回りだけれども自己分析を徹底的に行い、「あなたは何を将来やりたいのか」をしつこく聞いて、それをどうやったら実現できるのかについて向き合い続けることを大切する塾を作りました。
ーー総合型選抜への熱い想いをお聞かせいただきありがとうございます。ちなみに、カバがAOIのイメージキャラクターだとお聞きしています。
マスコットキャラクターのカバまる
はい、そうです。なぜかサイとよく間違えられるのですが(笑)。「カバまる」という名前のキャラクターです。強さと、他者への優しさを兼ね備えた人になってほしいという想いを込めています。
人づくりをベースとした濃密なカリキュラム
ーー総合型選抜の対策は多岐にわたると思います。指導のカリキュラムや特徴について教えてください。
学習カリキュラム
自己分析、志望理由書、小論文、面接のような、総合型選抜にとって重要な要素に対する体系的なカリキュラムを独自に作成しています。
対策科目が多岐にわたるため、対策のしようがなさそうですが、AOIの対策指導がなぜ成り立つかというと、はじめに自己分析を徹底的に行う時間をとるからです。AOIには自己分析を含め、総合型選抜対策のためのオリジナルのドリルがあり、それに時間をかけて取り組むことで、自分のやりたいことを客観的にも主観的にもわかる状態に仕上げます。
次に、「それを実現するためにはどういうキャリアが必要なのか」、また「必要な学びは何なのか」を言語化するために志望理由書を作成します。自分の将来に必要な学びがその大学で実現できるのか、自分が大学の求める人物像とどのようにマッチしているのかをここではチェックします。
最初の自己分析が深くできていないと、そもそも自分らしい志望理由書なんて書けるわけがありません。そして、志望理由書は綺麗な日本語で書くことも大切ですが、AOIでは、自分らしさをいかに表現するかにこだわります。
面接は志望理由書をもとに行われますので、徹底した自己分析で深掘りされた志望理由書であればどんな質問にも対応ができます。論文も読み、大学のゼミごとで行われている研究についても事前に知った状態で試験を受けますので、自分自身の言葉で深く志望理由を話せるようになります。
ーーAOI塾生の1週間の学習について教えてください。
京都校の教室の様子
集団授業と個別指導があり若干異なるのですが、高3生の春で週2回程度の通塾です。
集団授業では3〜4名の生徒にメンター(※3)が1名つき、ディスカッションやディベートを通した学習を行います。また、フィールドワークを通してリサーチ能力を高めるために、街頭アンケートを取るなど、直接情報に触れる機会を大切にしています。ネットで拾える情報を安易に鵜呑みにしないよう、通塾しない日は図書館で文献を読む時間も取るようになどを促しています。
(※3)総合型選抜専門塾AOIでは、講師のことを「メンター」と呼ぶ。
個別指導では、自己分析や志望理由書、小論文や面接などをメンターが寄り添いながらどんどん進めます。例えば、小論文だと、秋の受験を迎えるまでに過去問を含めた問題を50題以上は解くことを推奨しているので、時間がありません。入塾の時期にもよりますが、週に3題のペースで進めていくイメージです。
ーーそのような指導を行うと生徒はどのように成長するのですか?
生徒たちは、力をつけた状態で大学に入学できるのはもちろん、入学前にすでに4年間の学修計画を立てているので、ほかの受験生よりも、目的意識が高い状態で入学をすることができます。AOIの生徒は、入学前には将来の夢ややりたいことが固まっているので、大学の講義だけでなく、課外活動も含めて充実した学生生活を送っている印象です。
ちなみに、卒塾式を毎年行っておりまして、「人生が変わりました!」という嬉しいコメントをくれる生徒がたくさんいます。先日毎日放送のテレビ番組 で当塾の生徒が取り上げられて、大きな反響をいただきました。
ーー総合型選抜への保護者の理解やニーズは高まっていますか?
少しずつではありますが、確実にニーズは高まってきています。YouTubeチャンネルで情報発信をしているので、視聴者の保護者からお問い合わせいただくことも多いです。とはいえ、本当の意味で総合型選抜という入試形態を理解されている方は少ないので、三者面談でしっかりとお話をさせていただいています。
お問合せいただくタイミングも一般的な塾とは違い、高3の春が多いのですが、最近は高1、高2や中学生のご家庭からのお問い合わせも増えてきています。総合型選抜への理解、AOIの認知度が上がってきたあらわれだと思っています。
ーー小論文対策の参考書を出版されていらっしゃいますね。
はい、AOIのノウハウを集結した小論文対策の参考書『7日間で合格する小論文』を2021年に出版して、Amazonで部門ランキング1位を取ったこともあります。
小論文対策に一番必要なのが論理的思考力です。巷には、テンプレートを使って答えさせる参考書も多いですが、当塾では、設問にしっかりと答えさせるスタイルで指導をしています。
ーーあらゆる面で一般的な学習塾とはまったく異なる仕組みですね。料金プランについても教えていただけますか?
他の塾は、季節講習で追加授業が必須であることが多いのですが、AOIは基本的に追加料金はなく、総合型選抜の合格に必要な科目を対策できるので、シンプルでわかりやすい料金体系だと思います。志望校や現状の成績などから、授業コマ数などを選んでいただけるようにしておりますので、興味がある方はぜひ一度個別相談にお越しいただき、料金プランのご提案をさせていただければと思います。
ノウハウをもったメンターが合格へ導く
ーーひとりひとりやりたいがことが違い、そこに対応するには講師の力量が問われると思いますが、どういった方が指導を担当するのですか?
当塾では講師のことを「メンター」と呼び、彼ら彼女らが生徒に寄り添って、受験の伴走者として指導を行っています。
学習指導要綱に従って点数が決まる従来の受験システムと異なり、総合型選抜は自分の「夢」や「目標」にあった大学や学びを見つけることが一番の難関です。自分が成し遂げたい課題解決や未来構想のために、どう組み立て伝えるべきなのかは、過去の受験情報や現役学生の情報から学べるノウハウのなかにあります。実際にAOIではメンターの約80%が総合型選抜の経験者です。
そして、メンターは圧倒的に卒塾生が多いです。外部からの応募もたくさんいただきますが、卒塾生はAOIの指導やカルチャーを経験しているので即戦力として活躍できます。理念が浸透した人材が安定して採用できるのは当塾の強みだと思っていて、特に、熱心に生徒に向き合う姿勢は、自分がAOIで体験したからこそできることだと思います。
「自分にしかできないこと」に出会う。踏み出す。没頭する。
ーーどんな生徒が総合型選抜による受験に向いていますか?
素直で、自分に向き合うことができて、やり切るマインドを持っている生徒は向いています。また、保護者の方針も大切で、子どもにある程度の選択権を与える家庭の方が伸びる傾向があります。
ーー総合型選抜での大学合格を目指す受験生とその保護者にメッセージをお願いします。
指定校推薦や公募制推薦、総合型選抜を受験しようと考えている人は一般選抜に比べると少ないのが現状です。ただ、合格すること以上に大切な「将来に役立つ考え方や価値観」が身につく入試が、総合型選抜という入試形態です。そして、自分に向き合うことこそが受験の醍醐味なので、総合型選抜を選択肢に入れてほしいと強く思っています。
選択肢を与えるのが保護者で、選択基準となる軸を与えるのが指導者だと思っています。保護者と指導者との与える影響の相乗効果で、生徒が「自分にしかできないこと」に出会い、未来への一歩を踏み出して、没頭してほしい! と切に願っています。
ーー本日はありがとうございました。
取材協力:総合型選抜専門塾AOI