自ら学ぶ子を

国大Qゼミのインタビュー

評判・口コミ

3.87

(9)

※総合評価は、国大Qゼミの全教室の口コミを対象にして算出しています。教室毎の評価は各口コミをご覧ください。

対象学年

小学1年〜小学6年、中学1年〜中学3年、高校1年〜高校3年、浪人生

授業形式

個別指導(1対1),集団授業,オンライン指導,自立学習,映像授業

国大Qゼミは
こんな方におすすめ!
  • 自分にぴったりの方法で学習したい人
  • 学習習慣を身につけたい生徒
  • いつでも質問できる環境が欲しい生徒

AIで実現する完全個別最適化! 44年の伝統校が挑む新しい学習環境の形~国大Qゼミにインタビュー

AIで実現する完全個別最適化! 44年の伝統校が挑む新しい学習環境の形~国大Qゼミにインタビュー
目次
  1. 集団指導から個別最適化指導への変革
  2. アタマプラスで個別最適化された学習環境の構築
  3. アタマプラス導入からの変化
  4. 指導者に求められる資質の変化

デジタル時代の教育現場で、AIを活用した学習支援システムの導入が進んでいます。しかし、集団指導型の学習塾がタブレット学習に完全移行するのは、大きな挑戦といえるでしょう。

神奈川県で44年の歴史を持つ学習塾「国大Qゼミ」は、AI学習システム「アタマプラス」の導入により、従来の集団指導から個別最適化された学習環境へと変革を遂げました。その経緯と成果について、いずみ中央校の校舎長に話を伺いました。

お話をうかがった先生
佐藤 淳(さとう あつし)先生
国大Qゼミいずみ中央校校舎長。学生時代はバックパッカーとして東南アジアを旅し、見聞(?)を広め、大学卒業後は大手食品メーカーに会計として就職するも、教育業界への憧れを捨てきれず転職。以後、20年間、小中高生を相手に日夜熱血指導中!受験生時代に、模試でいい結果を出すため、模試当日の明け方まで徹夜で勉強するも、そのまま寝てしまい、起きたら夕方だったことも。趣味は料理。灰汁取りをさせたら日本一。慎重、冷静、熟考タイプ(=優柔不断)。洋服を買いに行ったら一日かかる。

集団指導から個別最適化指導への変革

 

ーー先生のお役職と普段されているお仕事について教えていただけますか。

学習塾国大Qゼミ いずみ中央校の校舎長をしています。普段は小中高校生相手に、学習管理、学習指導をしています。「アタマプラス」を使って、生徒たちが勉強しているのをサポートする程度です。質問対応が全くないわけではありませんが、学習計画を立てて、その通りできているかという伴走役のような感じです。

 

ーーアタマプラスはどんな学習ツールでしょうか?

アタマプラス(atama+)は、AIを活用した学習システムです。AIが生徒一人ひとりの理解度や弱点を分析し、最適なカリキュラムを自動生成し、さらに学習中の理解度や集中状態をリアルタイムで分析し、最も効果的な学習内容を提供してくれます。

 

ーー国大Qゼミの成り立ちと現在の展開状況を教えてください。

44年目を迎えた会社で、元々は幼児教室から始まりました。その延長線で小中学生向けの学習塾ができ、神奈川県の臨海セミナーやSTEP、湘南ゼミナールと同じような集団型の塾として展開してきました。中学生が卒業して高校生になっても残っていき、大学受験に向けて勉強していく総合学習塾になりました。

 

横浜市を中心に9校舎を展開しており、そのうち3校舎でアタマプラスを完全導入しています。完全導入というのは、タブレット型学習の塾に完全に変更したということです。残りの校舎は従来の集団型授業を継続しながら、アタマプラスを教材の一つとして導入しているハイブリッド型で、特定の学年の特定の科目、例えば理科社会だけといった形で使用しています。

 

ーー集団授業とアタマプラスを使用した個別最適化学習、それぞれの良さを教えてください。

集団授業の良さは、一言で言うと、活気がある塾作りが可能ということです。一度に大勢に効率よく同じ学習指導をすることができる効率の良さと、生徒同士が切磋琢磨しやすい環境が作れます。

一方で課題もあります。1クラス15人いた場合、1番目の子から15番目の子まで学力がバラバラなため、真ん中よりやや上くらいの生徒たちに合わせて進めていくことになります。そうすると、トップ3人と下位3人にとっては最適な授業とは言えません。

それに対し、アタマプラスを使用したQゼミプラスの個別最適学習の特徴は学習効率です。一人ひとりの生徒に応じた課題と難易度、ペースで進むことができるため、1時間あたりの学びの生産性が集団に比べて圧倒的に高くなります。結果として生徒の集中力も続き、モチベーションも上がります。

 

アタマプラスで個別最適化された学習環境の構築

 

ーー入塾してからの実際の学習の進め方を具体的に教えてください。

入塾後は、まず学校でやっている単元に合わせます。たとえば中1の5月6月に来た生徒なら「正負の数や文字式をやっているなら、そこからスタート」という形です。小学校の内容がまだ理解できていない生徒の場合は、丸バツの蓄積でAIが判断し、自動的に復習用カリキュラムが編成されます。

時間割は完全に生徒一人ひとりの生活リズムに合わせることができます。小学生は16時半から、部活なしの中学生は17時から、部活がある生徒は19時から、サッカーのクラブチームなど忙しい生徒は21時からというように、柔軟に対応しています。

 

ーー生徒の学習進捗はどのように管理されているのでしょうか?

アタマプラスの学習管理画面で、科目ごとの進捗度を表すグラフが表示されます。これを見て「数学が遅れているから数学の時間を増やそう」「理科は余裕があるから今週は控えめにしよう」といった調整ができます。次の定期テストまでにやるべきコンテンツ数が決まっているので、それを基準に進度を管理していきます。

これによって、数学が得意な子が数学だけやっているとか、国語が苦手だから避けているといったことも講師が把握できるため、学習の偏りも起こらないようになっているのも大きなメリットです。

また、家でもスマホでアクセス可能なため、従来の「宿題」という概念自体がなくなりました。進度が遅れている場合は家でも学習する必要がありますが、ペースが追いついている生徒は塾での学習だけで十分です。

 

ーーどこを学習すべきかについてはシステムによって漏れがなくなるメリットは大きいのですね。

このシステムの特徴は、教えるのではなく「一緒に解説を読む」というアプローチです。生徒が問題を解いた後は必ず解説画面が表示されるので、できない場合は「わからないボタンを押して一緒に解説を読みましょう」と伝えます。

また、一緒に読む前にまず自分で読んでみて、「ここから下の解説の部分がわかりませんっていう質問の仕方をしてね」という形を推奨しています。「とにかく全部教えて」というアプローチは避けるようにしています。結果的に生徒は自分がどこまで理解していて、どこからわからないかが明確になるので、意識的に学習するようになっています。

 

ーーなるほど。理解という点でもメリットは大きいのですね。ちなみに定期テスト対策はどのように行っていますか? 学校によっては授業で使っている教材からそのまま出題されるケースもありますよね。

おっしゃる通りです。導入当初は大きな課題でした。たとえば国語の定期テストは教科書準拠なので、教科書に載っている作家の小説などは著作権の関係でアタマプラスに収録されていません。

しかし、「何が何でもアタマプラスだけを使う必要はない」という気づきがありました。解説を読んで理解するというアプローチは、アタマプラスでも準拠ワークでも学校のワークでも同じように適用できます。教え方の本質が大事だということを学びました。

 

ーー高校生の学習指導についても教えてください。

高校生は基本的に進学意識の高い生徒のみが来塾するため、より自主的に学習を進められます。現状はアタマプラスを中心に指導していますが、不足する部分については生徒が自分で持ってきた教材で補完しています。

 

アタマプラス導入からの変化

 

ーーアタマプラス導入時、保護者からの反応はいかがでしたか?

導入当初は非常に苦戦しました。「タブレット学習は続かない」「人に教えてほしい」という要望が強く、AIを導入すると説明しても全く反応が得られず、面談から体験への転換率は0%が続きました。

 

転機となったのは面談方法の変更です。それまでは授業が始まる前の時間に保護者さまお一人で来塾いただいてご相談を受けることが多くありました。現在は生徒が学習している夕方以降の時間帯に設定し、実際の学習風景を見ていただくようにしました。「この環境で学べる」という実感を持っていただけたことで、状況は一変しました。

 

ーー導入後、生徒の様子に変化はありましたか?

開始してまだ半年程度ですが、特に中堅層の生徒たちに明確な変化が見られます。集中力が続かない状態から集中できる状態に変わり、学習時間が延びました。

集団授業のときには必ずいた集中しにくい生徒が、一瞬にして変わりました。これは学習内容が一人ひとりに最適化されているからこそ得られた成果だと考えています。

 

ーー施設の活用面での変化はありましたか?

集団指導ではいつも同じ人数の生徒が受講することは稀です。20人が入れる教室を15人で使うのは当たり前でした。個別最適化学習に移行したことで、そういった無駄なスペースが一気に解消されました。また、学年に関係なく同じ空間で学習できるようになり、高校生の隣で中学生が勉強することも可能になりました。緊張感を持って学習に集中できますし、仲良し同士の馴れ合いも起こらないので、学習に最適化された空間に変化したのも大きなメリットでした。

指導者に求められる資質の変化

 

ーー先生方に求められる資質は変わってきているのでしょうか?

表現が難しいのですが、「教えない人」が求められます。教育業界には子供が好きで教えたい人が集まるのが当然ですが、このシステムでは人が介在して教えすぎてしまうと良さが発揮できず、生徒の学力も伸びない結果になってしまいます。

求められるのは教えたいけど待てる人、あるいは生徒と真摯な姿勢でコミュニケーションが取れる人です。また、生徒との適度な距離感を保てることも重要です。友達のような関係になってしまうと、気軽に話しかけるように質問をしてしまうこともあるかもしれません。あるいは逆に気を遣って「わからない」と言い出せなくなることもあるでしょう。

 

ーー保護者とのコミュニケーションはどのように行われていますか?

入退室管理やご家庭との連絡には「コミル」というサービスを使用しています。保護者面談は3ヶ月に1回を基本としつつ、学校の成績が出た直後、定期テスト後、夏休み前など、必要に応じて実施しています。

従来は授業中は先生が席を外せないため面談時間の確保が難しかったのですが、現在は生徒が自分で学習を進められるため、夕方以降の時間帯でも面談が可能になり、面談可能時間が大幅に増えました。

ーー今後の展望についてお聞かせください。

5年先には塾の形が大きく変わってくると考えています。ただし、この仕組みを導入するのは非常に難しく、教育業界出身者の多くには合わない可能性があります。教える側も変化していく必要があります。

またアタマプラスのような良いツールが出てくれば、同じようなことを始める塾も増えてくるでしょう。そうなったときに差別化のポイントとなるのは、結局のところ人対人のコミュニケーションだと考えています。

 

ーー最後に、塾を探している保護者へメッセージをお願いします。

「合わない生徒がいない」というのが一番のポイントです。どんな生徒さんでも必ずマッチします。また「勉強できない生徒はいない、勉強していないだけ」ということも強調したいです。塾に入ったら必ず勉強するようになります。生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出せる環境が整えているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ーー本日はありがとうございました。

取材協力:国大Qゼミ

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