【個別に最適化した学習で課題を解決】超個別指導 練成会PLUSにインタビュー
北海道に24教室を構える個別指導塾「超個別指導 練成会PLUS」。個別に最適化したコーチングで勉強のやり方を変える、従来の個別指導塾のイメージとは異なるスタイルの塾です。このスタイルが支持される理由、成績が伸びる秘訣とは? ゼネラルマネージャーの白川先生にうかがいました。
- 白川大輔(しらかわ だいすけ)先生
- 超個別指導 練成会PLUSゼネラルマネージャー。学生のときに4年間練成会でアルバイトを経験、1年の空白期間を経て就職。集団指導や映像授業を用いた個別指導の教室長として指導を行い、2014年から室蘭エリア本部長。2019年より道南4エリアの統括本部長を経て、2022年より現職。教室の運営・展開のほか、講師陣のマネジメント業務全般を請け負っている。
北海道で20教室以上を展開する老舗塾の新たな取り組み
――「超個別指導 練成会PLUS」の概要について教えてください。
私たちは、北海道で40年以上、集団指導の塾としてやってきました。
講師ひとりひとりが授業の技量をみがき、理解を促し、やる気を高める。いわば、講師が生徒全員の勉強への姿勢と理解を一斉に高めていく、そんな形です。
一方で2010年から、映像の授業を使って、生徒ひとりひとりの理解度や勉強のペースに合わせる個別指導も行っていました。どちらも完成形ではなく、常に課題は存在していました。なぜなら勉強への姿勢もやり方も学力も、生徒ひとりひとり全部が異なるわけです。
生徒の勉強を変えるには、どんな指導がより適切なのか? 集団指導の弱い部分と、既存の個別指導が持つ問題点をつぶし、本当に生徒が変わるためにはなにが必要なのか……それが現在の指導形態に結びついたのです。
2022年に「atama+」というAI教材を主軸とした現在のスタイルに変え、ブランド名も「『超』個別指導 練成会PLUS」としてリニューアルしました。
AI教材atama+で「自走できる子ども」に
――個々の学習履歴や理解度を判断し、最適な学習内容を導き出すというのは専門性が要求されますね。
当塾の名称が、単なる個別指導塾ではなく、「超」個別指導としているのは、そこにあります。講師が生徒にくっついて指導する従来型の個別指導塾ではなく、ひとりひとりに個別最適化されたカリキュラムを作って、生徒自身で勉強していくことができるようになるいうものです。
ではなぜ従来型の個別指導塾とはスタイルを変えたのかというと、私たちの大きなテーマとして「生徒が自立して自走できる状況を作っていく」ということがあります。
もちろん、生徒の質問に答えないわけではありません。しかし講師がそばにいないと勉強ができない子どもになってしまうと、講師がいなくなるとその子どもの成長は止まってしまいます。それではいつまでたっても自走できないままです。
――なるほど。その実現のために具体的にどのような授業をしているのでしょうか?
生徒は到着したら席を自由に選んで座ります。行う教科は事前に決まっていますが、開始前に「今日やること」を自ら考え、学習実行表シートに記載してから受講をスタートします。
演習中にわからない問題があると講義動画を見直し、解説を読んでもどうしてもわからない場合は講師に質問をします。
授業がひと通り終わったら、最後に振り返りを行なって終了です。
――宿題はありますか?
宿題を全員一律に出すということはしません。毎月、夢実現に向けて合格すべき単元数を教科ごとに生徒と決めています。これを達成するには「自宅でがんばらなきゃ!」「自習に来なきゃ!」と生徒が自ら主体的に行動に起こすこと。家庭学習を強制するわけではなく、あくまでも「自立」した取り組みを求めています。
――となると、学習計画が重要なポイントになると思います。学習計画はどうやって立てていきますか?
生徒によって異なりますが、自走できるタイプの生徒は、月に1回もしくは2ヶ月に1回、講師と面談をします。自分だけでは学習を進めることが難しい生徒の場合は、この頻度に捉われず都度、講師と面談をします。その時にも活躍するのがatama+です。
atama+は生徒ひとりひとりに対して、かなり細かなデータを出してくれます。現在の進捗度合いはもちろん、何が足りていて何が足りていないかも、単元ごとにわかるようになっています。それらのデータを活用しながら、今週は何をあとどのくらいすべきかといったことを、学習進捗シートを使いながら決めていきます。
週6コマ以上は通い放題!できるまでとことん学べる
――atama+はインプットもアウトプットもひとつで学べるツールです。たとえば授業時間に目標まで進まなかった場合、生徒は自習や家庭学習で補うのでしょうか。
そうですね。生徒によって理解・習得するまでに必要な時間は異なります。また夢や目標も生徒によって様々です。ならば「時間も生徒によって最適化すべき」と考え、当塾では定額で通い放題とし、とことんやりきり指導にしています。
「ちゃんと通い、正しく学習を行い、自分の夢・目標に少しでも近づいてくださいね」とこちらから生徒にお願いしているような感じですね(笑)。
インプットだけでも確かに進んだ感じはするでしょう。でもそれを理解するためにはまた別途時間が必要です。しっかりアウトプット(演習)まですることで定着を狙っていきます。
学校に合わせた定期テスト対策も抜かりなし
――タブレット教材は統一的な内容だと思います。一方学校の定期試験は、出題範囲が学校ごとに異なっているので、ズレてくる場所はありますよね。学校の定期試験の対策は、どのようにしてますか?
atama+は、あくまで通常期のメイン教材として使用しています。テストから2~3週間前にはテスト範囲の学習を完全に終わらせることを目標にしています。
それからテスト前日まで、atama+の中にある確認テストという機能を使い、反復演習をこなしていきます。
一方で学校のテストは、学校のワークからよく出題されます。そのため、当塾では、学校のワークもテストの本番までに最低2回は繰り返しておさらいをします。
さらに、やるべきことがすべて終わってしまった生徒には、紙のテキストも提供して、さらに学習を深めてもらいます。
そこまでやりきれば、十分8割9割の点数が取れるほどの実力がついています。
――テスト前には、生徒も熱心に勉強に来ますか?
そうですね。通い放題なので、テストの3週間前ごろになると教室が埋まるぐらい生徒が集まって、みんなモチベーション高く取り組んでいます。
自分で考えながら勉強をするICT学習
――ICT授業が普及してきているとはいえ、保護者の中には「先生にそばについて指導してほしい」という要望を持っている人も多いと思います。
私たちも2010年に映像授業を始めた時に、保護者から「映像授業はちょっと…」と言われるのではないかという懸念がありました。同様に、atama+の導入を決めたときも、同じような懸念がありました。
その場で答えや解法を教えることの方がこちらとしても何倍も楽なんです。ただ、それでは本当の意味での真の学力は身につかない。保護者様に納得していただくために、最初の面談や体験授業で「これからの社会は、与えられたことをこなすのではなくて、自分で考えて行動していかなくてはいけない、勉強も同じです」と、私たちの指導理念をお話しています。
成果が出るまでに少し時間がかかるかもしれません。でも「正しい勉強の仕方」を徹底して教えていきます。
――atama+を取り入れている塾は、他にもあると思います。超個別指導 練成会PLUSならではの特徴はありますか?
保護者様に驚かれるのは、教室の空気感です。私たちは「超集中空間」を作ることを目指しています。ただ勉強しているわけではなく、生徒たちが真剣に集中して前のめりで学習に向かっている。そこの状況を講師たちがしっかりとサポートしています。また、講師との面談の充実度や頻度の多さからも、そういった状況が生まれていると考えています。
具体的には、生徒に自立を促していく関わり方ですね。その指導力とサポート力の高さに共感していただいて、現在は「在校生の保護者から紹介されて」と入塾してくる生徒が増えています。
――生徒と計画表の作成をしたり、目標を決めるのはどの先生が行いますか?
教室長が担当します。月に1回授業の合間に生徒を呼んで、10分〜15分程度の個人面談をします。面談の内容は、生徒の目標の設定や、その目標に対していつまでにどの程度達成していなければいけないのか、といったことです。
その他、生徒自身が10年後、「どんな自分になっていたいのか」「どこに住んでいて、何の仕事をしたいのか」「どのくらいの収入を得たいのか」といった遠い先を考えてもらい、そのためにはどの大学・学部に行く必要があるのかを教室長と一緒に探します。
そこへ行くためにはどの高校へ行くべきか、そこの高校に行くためには今、何をどの程度頑張る必要があるのかというところに帰結します。そこまで落とし込んで初めて、自分事として勉強ができるのかな、と思っています。
というのも札幌以外の地域だと、生徒も保護者も大学を身近に感じている人が多くはありません。そんな北海道の子どもたちにも、小中学生のうちから大学進学をイメージさせて、目標を持って勉強してもらいたいな、と思っています。
明るくコミュニケーション力の高い講師陣
――講師の指導力も大事です。講師の採用基準や、講師の特徴があれば教えてください。
当塾のモットーは「熱意あふれる親身な指導」です。まずは子どもたちに対して熱意があって、親身になってサポートがしたいという思いが溢れてる人、そういった方を積極的に採用しています。
あとは個別指導塾だと生徒と会話をする機会が多いので、コミュニケーションスキルや明るさも大事です。
集中できる勉強環境で学力アップ
――タブレットを使った個別指導の場合、教室の机の配置はどうなっていますか?
オープンスペースとなります。学校の教室のように複数の机がすべて黒板を向いているように設置したり、4〜5個の机をくっつけて島のようにしている場所もあります。生徒が「集中できそう」と思える場所を自由に選べるように工夫しています。
――自習室も自由に使えますか?
はい、ご自由にお使いいただけます。自習中にatama+も使えるので、やる気がある生徒にはどんどん進めてもらっています。
――小学生から高校生まで同じ教室で学ぶわけですが、教室はどういう雰囲気ですか?
50分間の授業中は「超集中空間」と呼んでいて、私語はもちろん禁止です。それぞれが集中して勉強に取り組んでいます。ただし、生徒からの質問を受け付けたり、手元や表情での異変やつまずいている生徒にはもちろん指導は行います。
休み時間は真逆です。異学年の生徒たちが和気あいあいと交流している光景も見られます。メリハリが効いている空間と言えるでしょう。
――保護者とのコミュニケーションはどのように行っていますか?
生徒によって多少の違いはありますが、学期に最低1回は保護者様と接点を持つようにしています。
面談をする場合もありますし、電話をすることもあります。しかし、最近は共働きの家庭も増えてきたため、LINEで連絡を取ることも増えてきました。
生徒の成績などに関しては、「Grow」という成績管理システムを使っているので、そのアプリから保護者様がテスト結果などを見ることができるようになっています。
自分から切り開いていける大人になるために
――生徒にとって、超個別指導 練成会PLUSをどういう場所にしたいとお考えですか?
勉強する場所、成績を上げる場所であるのは当然です。しかし、それだけではなく、「与えられてするのではなく自分で切り開く」大人になるために、そういったことを学べる場所にしてほしいなと思っています。atama+の教材は、弱点があると何度もそこのラインまで戻されてしまうんですよね。その弱点を克服するのはとても大変です。
でも大変なことを乗り越えないとやはり成績は上がりません。講師もサポートしますので、何とかそのつらさを自分で乗り越えて、自分が成長できる場所として使ってほしいなと思っています。
――最後に、今塾を探している保護者のみなさんへメッセージをお願いします。
当塾は週6コマ履修していただければ、それ以上は通い放題なので、通えば通うほどお得とも言えます。費用を気にせず子どもの成績を上げたいとお考えなら、ぜひご検討ください。
また、通常の授業の中で、月に2回、非認知能力のトレーニングである「ミライプラス」という授業を行っています。わかりやすく言うと、昨今の入試で求められている思考力や表現力を高めるものです。
思考力は直前に詰め込んで身に付く能力ではありません。時間をかけて思考の筋肉のようなものを鍛えていく必要があります。
ミライプラスでは、生徒は正解のない問題と向き合って、10分間で回答を記入します。それをみんなの前で発表して、チームディスカッションをする、そんな時間も練成会PLUSでは設けています。
――インプットとアウトプットの繰り返しだけではなく、思考力や表現力まで身につけられる塾ということですね。本日はありがとうございました。
取材協力:超個別指導 練成会PLUS